読書日記

「みとりねこ」

『みとりねこ』 有川ひろさん著。 Twitterでサイン本が出ると拝見し、その後、タイトル画像から「旅猫リポート」外伝が2編収録されていることも知り、購入を決意です。 「旅猫リポート」が好きなので、これは単行本で手元に置きたくなって、どうせ買うならサ…

「小説 イタリア・ルネサンス4 再び、ヴェネツィア」

図書館の新刊案内で見かけて、先日購入しました。 小説 イタリア・ルネサンス4 再び、ヴェネツィア (新潮文庫) 作者:塩野 七生 新潮社 Amazon 塩野七生さん作のルネサンス三部作・・・と呼ばれていたはず。 『聖マルコ殺人事件』 『メディチ家殺人事件』 『…

「絶対猫から動かない」

「絶対猫から動かない」新井素子著 図書館で見つけて借りてきました。 素子さんの本は、基本、読むことにしています。 が、新刊の情報などをあまり(というかほとんど)チェックしないため、見過ごすことがしばしば。 この本も、1年も前に発売されていたんで…

「アンマーとぼくら」

「アンマーとぼくら」著:有川浩さん 有川さんの最新作。沖縄が舞台の、少し不思議なお話です。 主人公の「ぼく」は、「おかあさん」の3日間の休暇につきあうため、沖縄に戻ってくる。 水色の軽自動車で「ぼく」を迎えにきた「おかあさん」。 32歳の「ぼ…

「希望荘」

「希望荘」著:宮部みゆきさん 杉村三郎シリーズ、第4弾。これまでと、趣が変わりました。 短編連作です。今のところは、それぞれ独立しています。 でも、事件は完全に解決してはいなくて、少しずつ、波乱の種を含んでいそう・・・。このまま終わるかもしれ…

「豆の上で眠る」

豆の上で眠る 湊かなえ:著 このタイトル、子どもの頃に読んだおとぎ話からかな?と手に取りました。本物のお姫様と結婚したい王子様。 しかし、どんなに探してもどこか「本物」ではないお姫様達。 諦めかけた王子様。 ある雨の夜、一人の女の子が、訪ねてき…

「過ぎ去りし王国の城」

「過ぎ去りし王国の城」 著:宮部みゆき 本屋で見かけて、すぐ図書館へ行って来ました。 幸い、1人待ち。 予約して帰ってきたら、その日のうちに返却されて、連絡がきました。 タイトルから、ファンタジーだろうな、と予想。 更に、扉絵から、現実世界から…

「神去なあなあ日常」

「神去なあなあ日常」 「神去なあなあ夜話」 三浦しをん:著 就職も進学も決めないまま,高校を卒業しようとしていた少年が、担任に就職先を決められ、親からも出ていくよういわれて、三重県の山奥、神去村で林業に携わるお話。滋賀県にも、放棄された山林が…

「アクアマリンの神殿」

「アクアマリンの神殿」 海堂尊:著 図書館で見かけて、借りてきました。 「モルフェウスの領域」の続編です。主人公は、「モルフェウス」でコールドスリープしていた、佐々木アツシ。 中等部に編入して、普通の中学生を擬態しながら、「オンディーヌ」見守…

「神々の山嶺」

「神々の山嶺」 夢枕獏:著 エヴェレストに挑む男たちのお話。1924年6月8日。 山頂にアタックする、マロリーとアーヴィン。 サポートするオデルは、一瞬晴れ渡った空にそびえ立つエヴェレストの山腹にとりつく二人の人影を目撃する。 予定よりは、遅れ…

「天地明察」

「天地明察」 沖方丁:著 以前、司書さんに「面白いですよ」とお薦めいただいて、その時は借りなかった本。 年末年始に読む本を借りようと思って、図書館へ行ったときに、そのことを思い出して借りてきました。そんな次第ですので、読んだのは、昨年末です。…

「明日の子供たち」

「明日の子供たち」 有川浩:著 幻冬舎創立20周年記念特別書き下ろし作品 ということで、 児童養護施設を舞台に繰り広げられるドラマスティック長篇。 だそうです。読み始めるまでは、特に何も思いませんでしたが、読んでいる内に感じたのは、 この作品のた…

「北条早雲」

「北条早雲−悪人覚醒篇」 富樫倫太郎:著 この本は、「北条早雲−青春飛翔篇」の続編です。 (↓この本) もっと言えば、「早雲の軍配者」「信玄の軍配者」「謙信の軍配者」の関連書です。 「早雲の軍配者」では、既に完成した人物として登場する早雲が、いか…

「キャロリング」

「キャロリング」 有川浩:著 表紙にガラスの天使と球体のオーナメント。 透明感あるなーと何気なく手に取りましたが、お話が12月が舞台でクリスマスがラスト、ということから、読み始めて納得。 納得できなかった…というか、驚いたのは、お話の始まり方。 …

「Nのために」

湊かなえ著 テレビドラマの原作です。 ドラマは見ていないのですが、原作本は面白かったです。殺人事件が起こり、目撃者、犯人の証言が語られる。 少しずつ、明らかになる真実…真実? 明らかになる度、真実はわからなくなります。魔王にとらわれたお姫様。 …

「山女日記」

「山女日記」 湊かなえ:著 書店で見かけたのは、8月だったかな。 タイトルから、ちょっと怖い話かと思っていました。 「山姥」系とかw 湊かなえさんのお話も、第1印象が「告白」の印象でしたので。 でも、連作短編とあったので、読みやすそうかも?と思…

「荒神」

「荒神」 宮部みゆき著 朝日新聞に連載され、加筆修正されて出版されたそうです。 徳川綱吉の治世、東北の山が舞台です。 その山は、二つの藩の境にあります。 もともとは、一つの国でしたが、関ヶ原の合戦で、一方は東軍に寝返って外様大名となり、もう一方…

「銀二貫」

「銀二貫」 著:高田郁 天満の寒天問屋、井川屋の主が、銀二貫で仇討ちを買った。 その銀二貫は、火事で焼失した天満宮再建のための寄進。 信心深い番頭は、寄進の金で侍の子を救ったことにいらだち、その子に辛くあたることも。 救われた侍の子は、井川屋で…

「村上海賊の娘」

和田竜さん:著 本屋大賞受賞とニュースで知って、借りてきました。ニュースでは、4年かけて資料を読み、執筆されたとか。 巻末に並ぶ、参考文献の量はすごかったです。 とてもじゃありませんが、私には、古文書をこんなに読む気力はない…(^^;資料を読…

「白ゆき姫殺人事件」

「白ゆき姫殺人事件」 湊かなえ著 良質のミステリー、と何処かの記事で読んで、興味を持ちました。 お伽噺をモチーフにしたお話が好きなのもあって。 被害者は、とても綺麗な女性。 勤めていた会社のヒット商品「しらゆき石鹸」とかけて、「白ゆき姫」とネッ…

「ペテロの葬列」

「ペテロの葬列」 宮部みゆき著 「誰か」「名もなき毒」に続く、杉村三郎シリーズ第三弾です。主人公の杉村三郎が、バスジャックに巻き込まれたところから物語が始まりました。 巻き込まれたのは、バスの乗客6人と女性運転手。 そのうち年配の女性と運転手…

「桜ほうさら」

「桜ほうさら」 宮部みゆき著 先日、TVドラマを見て、読み返したくなって図書館で借りて来ました。タイトルは甲州の言葉で「ささらほうさら」から。「ささらほうさら」の意味は、 「あれこれいろんなことがあって大変だ、大騒ぎだっていうようなとき、言う…

「世界から猫が消えたなら」

「世界から猫が消えたなら」 川村元気著 「世界から、もし猫が突然消えたとしたら。 この世界はどう変化し、僕の人生はどう変わるのだろうか。 世界から、もし僕が突然消えたとしたら。 この世界は何も変わらずに、いつもと同じような明日を迎えるのだろうか…

「舟を編む」

「舟を編む」 三浦しおん著 確か、本屋大賞に選ばれた作品。 映画にもなりました。でも、実際に読んでみると…。 これ、どんな映画になったんだろう?と思います。お話は、『大渡海』という辞書を編纂するお話。 中心となって編纂に携わる学者さんと、その人…

「空飛ぶ広報室」

「空飛ぶ広報室」 有川浩 著 航空自衛隊のパイロットが主人公です。 パイロットとしての夢だった「ブルーインパルス」の隊員に手が届くことになった矢先、主人公は事故に遭います。 交差点に突っ込んできたトラックに、歩道で信号待ちしていた数名がはねられ…

「悪の教典」

「悪の教典(Lesson of the evil)」 貴志祐介著 「まるで出席を取るみたいに、 先生はみんなを殺し続けたんだ。」 ↑ これは、映画のキャッチコピー。 映画は観ていませんが、TVCMで興味を持った作品でした。 CMで見る限り、「先生」はとっても爽やかでした…

「旅猫リポート」

「旅猫リポート」 有川 浩著 「吾輩は猫である、名前はまだない」という某小説の冒頭を使った始まり。元野良の雄猫が、青年と出会って始まる物語です。この猫が、青年の猫になるときのツンデレぶりが、猫らしくて可愛いvv怪我をして、怪我が治るまでのつもり…

「64」

「64」(ロクヨン)横山秀夫 著。 警察小説の真髄が、人生の本質が、ここにある。 あらすじ『警察発表』に真実はあるのか<昭和64年>に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件をめぐり、刑事部と警務部が全面戦争に突入。狭間に落ちた広報官・三上…

「六条御息所 源氏がたり」

林真理子さん著。「六条御息所」視点で「源氏物語」を語るというものです。全三冊。瀬戸内寂静さんなども女性視点の源氏を書いていらっしゃいますが、そちらは未読。私が読んだ中では、初めての女性視点の源氏物語です。物語は、桐壺帝と桐壺更衣から始まり…

ねこの事務所

先日、職場で宮沢賢治の話をしていました。きっかけは「銀河鉄道の夜」だったんですが、途中から、「あの作品もいいねぇ」「いやいや、やはりこちらが…」と盛り上がりました。そんな中で出てきたのが「ねこの事務所」です。このお話は、私は知らなくて、あら…