「アンマーとぼくら」

「アンマーとぼくら」

アンマーとぼくら

著:有川浩さん


有川さんの最新作。

沖縄が舞台の、少し不思議なお話です。


主人公の「ぼく」は、「おかあさん」の3日間の休暇につきあうため、沖縄に戻ってくる。
水色の軽自動車で「ぼく」を迎えにきた「おかあさん」。
32歳の「ぼく」は、それまで何をしていたか、記憶が曖昧で、「おかあさん」と初めてであった頃を思い出しながら、濃密な3日間を過ごす。

美しい沖縄の景色の中で、お父さんとぼくと晴子さんの日々が描かれ、ぼくとおかあさんの3日間が描かれています。


晴子さん・・・こんな人、いるんだろうかっていうくらいの、すごい人。
心広いというか、大人というか。
自らを振り返って、つくづく反省してしまいますよーってくらいの、すごい人。

でも、ちょっとだけ、お母さんがかわいそうになるのは、私だけなのかな。
そんなこともひっくるめて沖縄は包んでくれるのかな。


沖縄がくれた奇跡。

「過去は変えられない」
「変えることができるのは現在だけ」

だとしたら、ぼくにとっての「現在」だったあのとき、「現在」は変えられたのかな。


「みんな幸せに暮らしましたとさ」


それは、すべてが、物語ということ。
ともとれるけれど、そうではないともとれる。


ただ、綺麗で、沖縄の海のいろにぴったりのお話だと思いました。