「神去なあなあ日常」

神去なあなあ日常
神去なあなあ日常 (徳間文庫)

「神去なあなあ夜話」
神去なあなあ夜話

三浦しをん:著


就職も進学も決めないまま,高校を卒業しようとしていた少年が、担任に就職先を決められ、親からも出ていくよういわれて、三重県の山奥、神去村で林業に携わるお話。

滋賀県にも、放棄された山林があって、後継者がいなくて困っているという話を聞きます。
だから、このお話を読んで、こういう若者が滋賀にも来てくれたらなあ!と思いました。

でも、滋賀県だと、たぶん携帯も圏外じゃないし、逃げようと思ったら逃げられる程度の山奥だろうなあ。
さすがに、三重県奈良県の境界あたりの山奥だと、逃げたくても無理だというのは凄い説得力あります。
そういう環境で、無理矢理閉じこめられたからこそ、主人公も山の良さに気がついたんだろうし…。
滋賀県だったら、きっと無理だ…。

…と思っているけど、実はそうでもないかもしれない。

三重県奈良県の境界あたりだったら、滋賀県もかなり近いもんなあ。


などと、かなり関係ないことも考えつつ。


また、山に手を入れることで、山が生きるというのは、「里山」の考え方に近いのかな。
本当の自然なんて、滅多に存在していなくて、私たちの周りの自然は人間が手を加えた里山であるんだっていう考え方。

そんなことを考えつつ、どんどん林業にはまっていく主人公と一緒に、山奥の暮らしを体験できて、面白かったです。