湊かなえ著
テレビドラマの原作です。
ドラマは見ていないのですが、原作本は面白かったです。
殺人事件が起こり、目撃者、犯人の証言が語られる。
少しずつ、明らかになる真実…真実? 明らかになる度、真実はわからなくなります。
魔王にとらわれたお姫様。
それを助け出す王子様。
絵に描いたような幸せな夫婦。
偶然知り合った学生達。
塗り重ねられた嘘がはがれて行く度、新たな嘘が現れる。
「N」の為に。
「N」はひとりではなく、何人もの「N」。
悲惨なお話もありました。
虐待された少年。
捨てられた少女。
「かち。かち。かち。かち」
シャープペンシルのノック音。
最後に広がる風景が、明るいことに救われます。