「世界から猫が消えたなら」
「世界から猫が消えたなら」
川村元気著
「世界から、もし猫が突然消えたとしたら。
この世界はどう変化し、僕の人生はどう変わるのだろうか。
世界から、もし僕が突然消えたとしたら。
この世界は何も変わらずに、いつもと同じような明日を迎えるのだろうか。」
(中略)
「そしてこれは、僕があなたに宛てた最初で最後の手紙になります。
そう、これは僕の遺書なのです。」
プロローグに書かれた言葉です。
主人公は、ある日突然、あと1週間の命と宣告されます。
そんな主人公の前に現れた悪魔。
世界から何か一つを消すことと引き換えに一日の命を与える。
悪魔が消すことを提案するのは、主人公にとって大切なもの。
そのことに気がついていって、少しずつ本当に大切なものに気がつく。
それが「あなた」。
心にあるわだかまりが、少しずつ溶けていく、そんなお話でした。