「ダウンタウン・フォーリーズVOL.8」

ミュージカル・レビュー
DOWN TOWN FOLLIES DELUXE
〜VOL.8〜

††キャスト††
島田歌穂
玉野和紀
吉野圭吾
北村岳子
平澤智
樹里咲穂


††演奏††
コンダクター・キーボード 吉森信
リード 今尾敏道
ヴァイオリン 徳永友美
キーボード 松本かよ
ベース 佐藤“ハチ”恭彦
ドラム 萱谷亮一


††SCENES††
1.序曲
2.オープニング
3.宝塚風レビュー
4.歌謡漫談トリオ
5.漫才 三味線姉妹
6.レイバー&ストーラーの世界
7.ショート・スケッチ1『カウボーイとエイリアン』
8.ショート・スケッチ2『アーティストとマリリン』
9.ミュージカル『実録・南太平洋』
<第二部>
10.有名姉妹が開くお客様誕生パーティ(有名姉妹とモンロー)
11.ショート・スケッチ3『スパイダーマンと蜘蛛女』
12.教養講座『おかしみの意義についての試論』
13.ショート・スケッチ4『ジキルとハイドとボニーとクライド』
14.ショート・スケッチ5『ブラック・スワンと禁煙女』
15.犯罪舞踊『NUT CRUKKER(くるみ割り人形)』
16.インストゥルメンタル(演奏)
17.ボーカル
18.フィナーレ


平日の夜公演のため、会場に着いたのは開演ギリギリ。
座席は、センターブロックの上手寄り、オープニングでは、歌穂さんがすぐ傍を通ってくださってラッキーでした。

オープニングは、いつも通り、西本さん風の指揮のあと、DTFコードでした。
ここのタップは、豪華でした。


さて、今回は10周年ということで、これまでのD.T.F.を振り返るような内容が多かったようです。
私は、今回で3回目の初心者なので、知らないネタもありましたが、それでも、懐かしいネタがあって、楽しかったです。

たとえば、『実録・南太平洋』。
前回の「虹組の香寿たつきです」もしっかり踏襲して、「虫組の樹里咲穂です」のアナウンスから始まりました。
懐かしの「ライアットちゃん」も登場。
相変わらず可愛かった!(笑)
「圭吾は○さい、でも、ライアットは〜」の台詞も健在でした。
…あ、「圭吾は○歳」で思い出しましたが、冒頭で、吉野さんと樹里さんが、どちらが若いかを比べ合ってましたっけ。
吉野さんと樹里さんは、同い年で、樹里さんの方が月齢でわずかにお若いそうです。

「有名姉妹」は、香寿さんの美香さんが似すぎていたので、樹里さんに満足しきれず。
樹里さんも結構似ていらっしゃったのですが、いかんせん、前任者、過ごすぎでした。

スパイダーマンと蜘蛛女」は、「蜘蛛女のキス」を思い起こせてよかったです。
ヴァレンティンがモリーナの愛を受け入れてしまってるのは、ちょっと笑ってしまいましたが。
まあ、モリーナが報われた感じだから、よいかw

最強に可笑しかったのが、吉野さんによる「ジキル&ハイド」
ご本人曰く、「舞台に出演しながら、この練習をしていて、いいのか?と思った」
場面は、ジキルが薬を飲んで、ハイドに変化するシーン。
セットこそ、あんなに大がかりではありませんが、石丸さんのジキルとかぶる、かぶる。
髪をふり乱して変化するところも、本編を踏襲です。
そのあとは、ジキルがハイドを消そうとしているところ。
しかし、そのときの歌が…。
「ミュージカル界で役者として生きていこうとする自分」と「テレビに出て有名になりたい自分」の葛藤の歌に。
これが、真剣に面白かったです。
プログラムに記載されていた情報によると、この歌はもともと市村さんのコンサートのために、歌詞を作られたのだそう。
成る程、市村さんが歌っていると思えば面白さは倍増です。

このシーンのあとに、登場の北村さんと平澤さん。
「圭吾は舞台でやってくか、テレビに出るか、迷ってるんだ」みたいなコメントをされていて更に笑いを誘っていました。
そんな北村さんと平澤さんは、「ボニー&クライド」で登場。
ですが、結構ブラックなコメント。
プレビュー公演であまりにも人気が無くて、結局、そのまま終わってしまったとか。
音楽をかけようにも、ミュージカルのCDが出ていないから、映画「俺達に明日はない」の音楽をかけようとか。
いや、別にブラックなコメントじゃないかもしれませんが、そんな失敗作「ボニクラ」をついこの前、上演していたことを思うと…ね。
作品の価値を見極めず、名前だけで上演権を購入したことへの皮肉、みたいにも聞こえるじゃないですか。
尚、東京公演をご覧になったお客さんから、「ボニクラ」のCDが出ているという情報があったそうですが、「それは知らなかったことにしておこう」と「俺達に明日はない」の音楽がかかっていました。


その他のシーンも楽しくて、いっぱい笑わせていただきました。
次回公演も、是非、大阪であるといいなあ。
できれば、土日公演がありがたいですけどw