「ジキル&ハイド」('16/3/26ソワレ)

ミュージカル「ジキル&ハイド」


††キャスト††
ジキル&ハイド 石丸幹二
ルーシー・ハリス 濱田めぐみ
エマ・カルー 笹本玲奈
ガブリエル・ジョン・アターソン 石川禅
サイモン・ストライド 畠中洋
執事プール 花王おさむ
ダンヴァース・カルー卿 今井清隆

ベイジングストーク大司教 宮川浩
サベージ伯爵 林アキラ
グロソップ将軍 阿部裕
アーチボルト・プループス卿 松之木天辺
ビーコンズフィールド侯爵夫人 塩田朋子

麻田キョウヤ/川島大典/杉山有大/安福毅/内田美麗/折井理子/七瀬りりこ/真記子/三木麻衣子/ 森実友紀


石丸さんジキル&ハイドの初演時と比べると、キャストが少し変わっていました。
石丸さん、濱田さん、笹本さん以外はチェックしていなかったので、今井さんや禅さんがいらっしゃることにちょっと驚き。
・・・とりあえず、今井さんは歌がお上手でよかったな、と思いました。
(初演の時は、歌は・・・だったから)

■ジキル
・・・こんな嫌な奴でしたっけ?
社交性がなさすぎるわ!
自分が正しいと信じ、それを理解できない人達を攻撃するだけ。
もうちょっと歩み寄れよーって思いました。
そして、何故、そこまで皆さんに嫌われているのか?
彼の考えに対して反対すると言うより、ジキル博士の言うことだから反対しているとしか見えない人々。
そこまで嫌われているのに、それなりの地位を確保しているっぽいのが分からないなぁ。

ハイドが現れてからのジキルは、人間らしく悩んでいて、親しみが持てました。
このジキルには「頑張れ!」と声をかけたくなったな。

結婚式で「出てくるな!」と必死でハイドを押さえ込もうとしていたジキルは、見ていて可哀想でした。

しかし、人格を善と悪に分けたとして、一方を切り捨てることって、さすがに無理じゃないのかなと。
冷静に考えると、ジキル博士の理論は、納得でき無いなあ・・・。


■ハイド
基本的に、ハイドの方が好きだったりするんですが。
「ぐははははは・・・・」みたいなところも。
(そのあとにジキルの声を聞くと、格好良くてうっとりするんですけどね)

自由に生きているようで、でもやっぱり実際にはジキルの暗い願望の現れなんだろう。
最後に現れてしまったのも、ストライドがそこにいたからだろうなと思いました。


■ルーシー
大人ぶっているけど、子どもだな。
という印象。
歌はやっぱりさすがで、素晴らしかったです。
でも、歌ってないで、早く逃げてーって思いました。
新しい生活を始めるの、とか言うのは逃げてからにしてーって。
「あの種類の女性」という雰囲気はばっちり出ていました。


■エマ
なんか、存在感が薄くなっていた。
そして、結婚式であんなことになって、この人可哀想すぎるでしょ。
声がちょっと荒れている感じで、笹本さんよね?と思ってしまった。
前はダブルヒロインと思った(もしくはエマがヒロインだと思った)んですが、そういう感じでは無かったです。


■アターソン
いい人だった。
石丸さんと友達でおかしくない年齢で、ほわほわした感じで、いい人感がとっても出ていました。
なんで、こんないいお友達がいて、ジキルはあんな風になっちゃったんだか。


ストライド
嫌な奴だった。
この人も、あんな嫌な奴なのに、何故、他の人には受けがいいのか?
ジキルにだけ、ひどい態度なのでしょうが、それでもひどすぎませんか?
この辺、ちょっと納得しづらい設定ですね。


■プール
前回同様、個人的に好きな人。
なんというか、影に徹して支えている感じがよいです。


■ダンヴァース卿
エマの夫になる人、ということでジキルを受け入れつつも、彼のことをどこかで嫌ってもいる自分を自覚している感じ。
繰り返すようですが、歌がお上手でよかった。


■理事会の面々
サベージ伯爵とグロソップ将軍の歌がよかったなー。


■アンサンブルの人々
前回見たときには、新聞売りさんの歌に、おお!となったのですが、今回の新聞売りさんは調子が悪かったようです。
音がはずれているわけじゃないのですが、なんだか聞きづらい声でした。
今回、いいな!と思ったのは警官さん。
プログラムを買っていないので、それぞれどなたが演じられていたのか分からないのですが、警官さん、声がよかったです。
新聞売りさんには、ちょっとがっかりでしたが、アンサンブルさんを含め、大勢で歌うコーラスは、重厚で、聴き応えがありました。