「WICKED」④(カテコ編)

まずは、通常カーテンコール。
そのあと、千秋楽特別カーテンコール。

上手の舞台袖に、グリンダが現れ、「For Good」を歌い始めます。
本編とは違って、懐かしむような愛おしむような歌。
本編だと、別れの辛さとかありますけど、こちらでは、ただ、愛にあふれた歌。


本編終了後、少し時間が経って、それなりの成果もあげて。
若かった日を思い出して歌っている、そんなイメージ。


「二人で過ごした時間は 私の大事な宝物 あなたは大きな力で私の心開いた」


すると、下手階段の上から現れたエルファバが応える。

「あたしの夢を叶えて あなたならきっと できるはず」

それも、思い出の中のエルファバのようでもあり。
また、ここから、過去に戻っていくようでもあり。


「小舟を誘う 風のように 花の種運ぶ 鳥のように」
「私を変えてくれたの」
「いつまでも」
「いつまでも」
「忘れない あなたをずっと…」


ここで、陛下、フィエロ、ディラモンド教授、モリブル先生、ネッサとボックが、登場。
舞台奥を頂点にVの字に並んで、下手の陛下、上手のネッサとボック…と順にワンフレーズずつ歌います。


「I am a sentimental man. いつも夢を見ている パパに…」
「ネッサ、あのネッサ、話があるんだ 実はね、今夜君のことを 誘ったわけは」
「憐れみからね それでもいいわ 嬉しいの」
「君に会って目覚めた 今 心は愛に満ち」
「やっと会えたわ この日を待っていた 素晴らしいこの力 見つけたわ…」


…ここまで、聞いて、次は、ディラモンド教授。
教授の歌って、「Something Bad」?
どのフレーズを歌うんだろう??と思っていたら、まさかの


「べえぇぇぇぇぇぇぇぇ」


そう来たかーと、爆笑でした。



この時の皆さんの衣装は、フィエロが警備隊の隊長服に着替えた以外は、通常カテコと同じ。
ただ、ネッサは総督の車椅子に乗って登場です。
この衣装で、この歌…。
それだけでも、かなり、ぐっときました。


ディラモンド教授の「べえぇぇ」のあと、はエメラルドシティ。
アンサンブルさん達が飛び出してきて、踊る中、センターに飛び出してきたのは…ボック?
そして、そのあとからはネッサが!
ネッサはちょっとおぼつかないですが、二人で踊っています。
本編では、車椅子の上でしか踊れなかったネッサが、ボックと手を取り合って踊っているんです。


これは、泣ける。
本編の「歩いている やっと救えたあなたを」を思い出しても泣ける。
踊ってるんですよ、楽しそうに、幸せそうに。
本編では、やっと立ち上がって、よろよろと歩いていたネッサが、軽やかにステップ踏んで。
よかったね、二人で踊れて。
これだけでも、泣けて泣けて、なのに。


ネッサの手には、ショーのチケットが二枚握られていて。
二人で顔を寄せ合って、にっこり笑ってポーズ。
記念写真でも撮ってるような。


そして、ネッサをお姫様だっこして、去っていくボック。


もはや、涙が止まらない状態。
ネッサ、よかったねー。


そのあと、アンサンブルさん達が、ペアでご挨拶してるのを見ながら、気持ちを落ち着けましたが。
ホントに、嬉しくて、感動してしまいました。


ネッサとボックが手を繋いで再登場したときは、おもわず、拍手!
でも、みんな手拍子なので、ちょっと口惜しかった(^^;
ち、ここで拍手したいの、私だけでしたか…と思って。


フィエロがモリブル先生をエスコートして登場。
二人とも緑の衣装で、お似合いですw


グリンダとエルファバが手を繋いで現れ、
「憧れてた この町で 暮らしてみたいな 二人の夢が叶う 素敵なこの街で」
「陛下がお呼びです!」
で飯野陛下登場。
バックには「WICKED千秋楽」の看板。


そして、飯野さんから千秋楽のご挨拶です。
いい演出だなあと思いました。


「WICKED」は2009年10月11日に開幕し、1年4ヶ月のロングランでした。
10月3日に始まったアイーダと比べれば、長く続いたものの…。
2年は続きませんでした。
開幕当初、最低でも2年は続くと思ったのに。
あまりにも残念で淋しい。


公演回数も、453回。
総入場者数は、397,447名。


数が多いのか、少ないのか、それはわかりませんが。
500回公演に届かなかったのも淋しいなあ…。


いや、十分多いのかもしれないけど。


ご挨拶のあとも何度か幕は開きました。
二人が出てきて、みんなが出てくるバージョンが二回。
その後、二人だけのバージョン。
また、全員が出てくるバージョン。
幕が開いた時点で、幕の向こうにみんなが並んでいるバージョンなど。


最後の方では、グリンダが可愛く投げキッス。
そして、最後の最後では、グリンダとエルファバが、手を繋いで下手にはけ、「せーの」という感じで、二人で投げキッス。


二人とも、とっても可愛かった!




大阪では、沼尾さんと苫田さんのグリンダに会いました。
苫田さんも可愛かったけど、沼尾さんの深い演技には泣かされました。


江畑さん、木村さん、樋口さん、岡村さんのエルファバに会いました。
江畑さんの声に体中の空間が共鳴し、細胞まで震えるような感覚に陥ったときの驚きは今も忘れません。
樋口さんの明るいエルファバは、前向きで可愛かった。
木村さんは綺麗だったし、岡村さんはでかかった…じゃなくて、台詞もしっかりしていて歌も聴きやすくて、もっとこなれてきたらもっといいだろうなーって思いました。


山本さんのネッサは、大好きなネッサ。
勝間さんのネッサも、あと歌さえなんとかしてくだされば、いいな。


北澤さんのフィエロは、正当派というか、真っ当な真面目なイメージ。
李さんのフィエロはお茶目で、ところどころでずんと来る言葉をいうフィエロでした。
岡田さんは近い席で観られなかったし、いまいちイメージ残って無いなあ。


陛下は、栗原さんが、悪そうで、怖くて。
飯野さんは、ダンディー
松下さんは、一番悪そうじゃなくて、でも実は…というギャップがよかったです。


ディラモンド先生は、雲田さんが若くて格好良かったー。
岡本さんは、おじいちゃん先生で、ある意味、一番山羊っぽかったです。
前田さんが、真っ当派?
斎藤さんはきびきび派でした。


ボックは、金田さんのイメージが強いです。
伊藤さんのボックも見ているんですけど。


モリブル先生も同様。
八重沢さん、中野さん、原田さんと見ているんですが…。
八重沢さんは森さんに近く、怖いモリブル先生。
中野さんは、どこか穏やかな台詞回し。
原田さんは…印象がない、ごめんなさい。
でも、あまりに白木さんのモリブル先生が強烈で、他の方のモリブル先生の印象が消えてしまった感じなんです。
白木さんのモリブル先生、大好きだー!!


アンサンブルさんも、もっと見分けられるといろいろ書けるんですけど、こちらは苦手でごめんなさい。
ただ、エルパパは白石さんがやっぱりいいなーと。
あと、開幕直後に見た、斎藤准一郎さんのチステリーは可愛かったなーと思います。


山本さんのグリンダが見られなかったのと、大阪に濱田さんのエルフ
ァバがきてくださらなかったのとがちょっと残念ですが。
それでも、行きたいときに、ちょっと行こうかな!と気軽にウィキッドに行ける環境が、1年4ヶ月も続いて嬉しかった!




最後の最後、大阪公演を見納めできてよかったです。
大満足だったので、福岡は、よほどのことがない限り、行かなくても平気かな。
もし、名古屋に来たら、そのとき、また会いに行きたいと思います。
それまで、しばし、さよならです!


ありがとう、WICKED!