「WICKED」('11/1/29マチネ)

††キャスト††
グリンダ 苫田亜沙子
エルファバ 江畑晶慧
ネッサローズ 山本貴永
マダム・モリブル 白木美貴子
フィエロ 北澤裕輔
ボック 金田暢彦
ディラモンド教授 前田貞一郎
オズの魔法使い 飯野おさみ


男性アンサンブル
賀山祐介/内海雅智/上川一哉/坂本剛/田井啓/須永友裕/成田蔵人/町田兼一/清原卓海

女性アンサンブル
石野寛子/荒木舞/柏谷巴絵/増山美保/小澤真琴/服部ゆう/齋藤さやか/織田なつ美/栗城唯


夕方から大阪に行く予定があったので、前日予約してみました。
2時ちょうどには電話ができず、2時半くらい。
すでに1階・2階S席と2階A席しか残っておらず。
今回は1階席で見たいなあ…と思っていたので、後方席でしたが1階S席で観てきました。


S列でしたが、ドラゴンが一部見えません。
うーん、個人的には、ドラゴンが見えないなら、ここはA席にすべきではないのか…と思いました。


下手サイドブロックは、中学生の団体…と聞いていましたが、数も少ないし、お行儀もいい感じ。
でも、すっごく気になりました。
中学生は、どう反応するんだろうー?と。
イジメのシーンとか、「動物はしゃべるな!」のシーンとか。
お昼ご飯を半分こ、では、笑いが起こって、ちょっとほっとしたり。
(何で、私がほっとするんだって思うんですけどw)


そうそう、開演前には、「学校団体の皆様」だったかな?そんな呼びかけの後、「上演中はお静かにおねがいします」と案内係さんからご注意。
団体さんには、特別な注意がされるんだなーと聞き耳たててしまいました。
今までにも学校団体さんと一緒だったことはありますが、こういう台詞を聞いたのは初めてです。
まあ、運がいいのか、学校団体さんで嫌な思いをしたことはないです。
昨年のアンで、専門学校生さんが、休憩時間に「よく寝た」とか言ってたのが残念だったくらいかな。
今回も、勝手にこちらが気にしてしまっただけで、中学生のみなさんは、非情にお行儀よく観劇されてました。
ラストは、数名、スタンディングもしていて、満足しはったんやなーと嬉しかったです。

全然、ずれた話でごめんなさいでしたw



さて、舞台ですが。
苫田さんは、OPはいつも通り、いまいち声が出きらずな感じ。
音も微妙に外れていますし、かなりお疲れもたまってるのかな。
シズ大学以降の演技は、かわいく、いい感じでしたが、やっぱり所々音が外れてるなーって感じるところはありました。

ここまで来たから、千秋楽まで苫田さんで…とは思いますが、クオリティーから言うと、ちょっとお休み取ってもらいたいかも。


江畑さんも、ちょっと低調気味?と初めは思いましたが、やはりDGはすごかったです。
1幕終了時は、客席はやはりざわざわざわ。
圧倒された感じでした。
後方席でもよかったけど、もう少し前で、江畑さんに箒でねらいを付けられたかったなあ…。

闇に生きるも、迫力があってよかったです。
ただ、やっぱりやや不調なんだと思うのは、所々でオリジナルな節回しが入るところ。
それで、不調な部分を隠してるような感じを受けました。

とはいえ、久しぶりの江畑さんのエルフィーは、やはり声に迫力があって、よかったです。


山本さんも久しぶり。
グリンダを見ていないので、いつ以来だろう…。

「ここではやらないって言ったでしょう?」はエルファバを責めながら泣きそうで。
控え目で、人生を諦めている女の子らしさが感じられます。

2幕の総督のシーンは、涙なしでは見られない…。
女の情念が燃え上がってるようで、すごかったです。

勝間さんだと、歌とかいろんな所で、「うーん」って思うところがあって、ネッサに感情移入しきれないところがありましたが、今回はそういうことが全くなくて、どっぷりネッサにはまりました。
山本さんのここが好きとか、そんなことを思うことはなく、私にとっては山本ネッサがネッサなんだなーと。
それくらい、迫力あるネッサでした。


北澤さんは、公演委員長とかいろんなところで大変だなあ…とそんな邪念を抱きつつ見てしまいました。
OPでは、帽子を目深にかぶっていらっしゃるので、顔があまり見えないです。
探すまでもなく目に飛び込んできた李さんと、この違いw

そういえば、ライオンの子どもを逃がすところ、フィエロは一旦、上手にはけて、下手に戻っていきますが。
岡村さんも江畑さんも、去っていくフィエロにはノーリアクションで、戻ってきて下手にはけるときに、「あっちね」というように指差します。
ここ、樋口さんは、上手に行くフィエロに「そっちはダメよ」とリアクションがあって、下手に戻っていくときに「そうそう、そっちよね、そっち」で笑いがありました。
木村さん、どうだったかなー?

そうそう、ターザンは、私としては、今回は結構ツボでしたw
飛び降りてから、とん・とん、と足を降ろすタイミングが面白くてw
でも、周囲の皆様は、深刻なシーン故か、あまり笑いが起こらず、「悪目立ちじゃない?」になってしまいました(^^;


白木さんのマダムは、もはや、他のマダムが思い出せなくなりつつあります。
意外とお茶目なところもあるかわいいところもあって、でも、怖いマダム。
すごく好き。


飯野さんの陛下は、格好いい中にちょっとよれよれ感も出ていた感じでした。


ボックは、いい子だなあ…。
パーティのときにはちゃんと「こころ」があるのに。
やっぱり「こころ」を奪われたから、あんな酷いこと、言っちゃうんだろうか…。

最近、ネッサの魔法が、ボックの「ハート(こころ)」を奪う魔法で、ボックが苦しんだのが「ハート(心臓)」が無くなったから…ということを知って、そうだったのかーと今更に納得しています。

その他、田井さんや上川さんなど、顔を知っているはずのアンサンブルさんを捜そうと頑張ったんですが…。
田井さんはもしかしたら?と思いましたが、自信なし。
やはり後方席だと、見分けにくいです。

坂本さんのエルパパだけは、しっかり見て、「愛してる ぃよー」の「ぃよー」に吃驚でした。


そういえば、クリスマスカテコでエルパパと出てきた人、やっぱりシズ大学でモリブル先生の後ろで本を抱えていた人っぽいです。
衣装が同じ色だったし…。
で、やっぱりその人が、エルママなんですかね??


あと、今回、「For Good」の前で、手紙を受け取ったエルフィーの行動をいろいろ考えながら見ていますと…。
なんだか、グリンダが可哀想になってきて。
フィエロのことなのね」と言われた瞬間に、嘘つくことを決めたのかな、とか。
「降参するわ」だけならいいんですけど、「あたしの夢を叶えて」は、自分はフィエロとひっそり暮らしたいから、あとのことをグリンダに押しつけた…とも言える…かな。

と、ちょっと斜めに見てしまって、それでも、自分の人生をオズに捧げると決めるグリンダが可哀想になったんです。


テロリスト・エルファバは、政府を動かす所までが仕事。
以降は、為政者に任せるという、世の中の構造をあらわしているということなのかもしれませんが。
二人の友情と言う観点から考えると、やっぱりグリンダが可哀想だよなあ…。