「コーラスライン」(6/5ソワレ)


††キャスト††
ザック 加藤敬二
ラリー 松浦勇治
ダン  丹下博喜
マギー 和田侑子
マイク 斎藤洋一郎
コニー 大口朋子
グレッグ 道口瑞之
キャシー 坂田加奈子
シーラ  増本 藍
ボビー  荒川 務
ビビ   小松陽子
ジュディ 恒川 愛
リチー  松島勇気
アル   菊池 正
クリスティン 染谷早紀
ヴァル  石倉康子
マーク  玉井晴章
ポール  飯村和也
ディアナ 熊本亜記
フランク 本間裕司
ロイ   宮本聖也
トム   金光基成
ブッチ  吉田龍之介
ビッキー 秋山 舞
ロイス  森田真代
トリシア 勝田理沙



仕事が、京都劇場の近くであったので、帰りに当日券で行ってきました。
本当は、6月半ばのチケットを持っているんですが、そのときまでザックが変わらない保証がないので。
TVCMで、加藤さんのザックが踊ってるシーンを見て、ここだけでも見たいなあ…と思ったからです。
前回の京都公演では、ザックは飯野さんでした。
座席も、2階席でしたし、俳優さんについても何もわかりませんでした。
そのせいもあってか…とにかく、もう一つ苦手な演目でした。

実は、その前にも一度、劇団四季コーラスラインは見たことがあります。
そのときの思い出は…歌が、あまりにも残念すぎる…でした。
当時、オペラ座などを見て「劇団四季はすごい」と思っていたのが、「当たりはずれがあるんだな」と認識を改めてしまったのが、この作品。

前回の京都でも、歌に関しては、残念だなあ…という点がありましたし、それは今回もです。
でも、今回は、コーラスが結構綺麗で、そちらは満足でしたvv

あと、やはり、劇団員さんを多少なりとも知ったことで、見方も変わったかも。
以前より、ダンスそのものを見る目も育ってきたし。
そのせいもあってか、今回初めて、コーラスラインを見て、「よかったなあ」という感想を持ちました。
コーラスラインがお好きな皆さま、見る目がなくて、ごめんなさい。)


冒頭のダンスシーンは、加藤さんの身体の伸びとか!
他の皆さまのダンスなどにうっとり。
もちろん、それぞれの役所を踏まえたダンスなんでしょうけど、そこまではわからないので、純粋にダンスを楽しみます。
他のシーンでも、ダンスのシーン(振り覚えの所も含めて)は見ていて楽しかったです。

そういえば、皆さんが「名前・年齢・出身地」などを言うとき。
ちゃんと、2010年時点の年齢になるよう、生まれ年も設定されてるんですね。

大抵みんな1980年代生まれでしたw
激しく「いや、絶対違うやろ!」とツッコミたい方もいらっしゃいましたけどw

「これは、同い年とか、ないよなー」と思って聞いてましたが、ひとり、いました!
同い年じゃないけど、同じ誕生日の人がvv
それは、恒川さん演じるジュディです。
それだけで、ジュディをちょっと応援してしまいそうでしたが…。
でも、ジュディの声がちょっとキンキンとしているのは苦手でした。
そして、WSSでも思ったことですが、背が高いなあ…。

マイクの斎藤さんはかわいかったです。
ちょっと歌声は固めでしたけど、初々しくて、爽やかで。
「何で、端からじゃないんですか!」とか、笑わせていただきましたw

シーラは、前回も増本さんでしたが、貫禄あるわー。
シーラとビビとマギーの、バレエの歌?
シーラは声が掠れ気味、ビビは綺麗に声が出ていて、マギーは声は出ているけど平坦な感じかな。

ボビーの漫談は…すっごく荒川さんのイメージに合っていて、笑えたw
(ホントの荒川さんはわからないけど、見た目の感じで、ああいうオヤジギャクとか似合いそうだと思ったw)

今月のラ・アルプにあった、コーラスラインの記事。
もともとは「I'm Black」だった台詞を「男です」に変えたら爆笑で…とありましたよね。
この日は、笑いは起きなかったけどw

その情報を踏まえて見ていると、リチーって南部出身の黒人さんなんですね。
だから、あの明るさなのかー。
…って、ちょっと典型すぎるけど。

キャシーは、一番はじめにちらっとあったソロは、あまりに声が出てなくて、びっくり!
その後のソロは、普通に声が出ていましたけど。
あと、キャシーのソロダンス、それほど感動しなかった…んですけど。
キャシーは前回も坂田さんだったなあ…。
ソンダン見ていたら、もっと感動できそうなのに。
これは、「坂田さんだ!」っていう期待が大きすぎたんかな。

ヴァルの石倉さんは声がはっきりしていて、よかったです。
歌を聴いていて気持ちよかった。

あ、歌で言えば、リチーの松島さんの高音の歌にびっくり。
こんな声、出るんですねー。

ポールの飯村さんが思わず泣いてしまうところ、ザックが近づいて来て、抱きしめるところにほろり。
病院に連れて行かれたあとの緊迫したシーンは、よかったです。
みんな、「明日踊れなくなったら」という不安と戦ってるんだなあと思って。
それは、もちろん、ダンサーさんなら誰でも思うことなんだろうなあと思って。

キャシーの台詞に「踊りたいの」ってあったし、キャシーだったか他の誰かだったか忘れてしまったけど「自分がやりたいことを、教えるなんて嫌」みたいな台詞もありましたよね。
ザックのように演出家になったり、振付家になったり…。
でも、本当は踊りたいのかな。それとも、踊るより、演出したいのかな。
人によって人生は違うから、一概には言えないけど。

たとえば、加藤さんは?
退団された脇坂さんは?

などなど、役の台詞から、いろんな俳優さんを思い浮かべてしまいました。

ディアナが「悔やまない〜♪」と歌い出したときは、吉沢さんのことを思いだしていました。
皆さん、一生懸命に生きて、後悔しない人生をと思ってらっしゃるんだろうなあ。

ここのコーラスも綺麗で、よかったです。
そして、ふと「あ、道口さんの歌、あんまり聞いてなかった!」と気がついて、聞いてみました。
ちょうど、真っ正面だったもので。
この歌は、低音部のパートのようで、あのいい声が聞けなかったのは残念。

ラストの「One」で飛び出してきた人たち。
一番先頭は、ポール。
すごーく嬉しそうに踊っているポールを見て、よかったなあと思いました。
物語としては、ポールはこのオーディションには受からなかったけど。
でも、きっと、彼は、こんなふうに喜びいっぱいに踊ってるんだろうな。

順に出てくるダンサーさん。
真ん中当たりにザックがいて、こちらにはびっくり。
まさか、混ざると思っていなかったのでw

このシーンは、ザックの言葉を借りれば「完璧なユニゾンを求めている」シーンですよね。
「完璧なユニゾン」ではありませんでしたが、非常に揃っていて、よかったです。

ただ、ちょっと思ったのは。
ゾーザー軍団とか、ソンダンの「ビーアワゲスト」とか、も、「完璧なユニゾン」で見てみたいなあ。

あと、終演後、ロビーで聞こえた会話。
「映画はキャシーが主役だけど、今日のはディアナが主役だよね」

私はポールが主役だと思ったので、きっと見る人、見るときによって、誰にスポットが当たってるかは違うんだろうなと思いました。
そういうところに、コーラスラインの魅力はあるのかな。

一人一人の人生が見えて、それぞれの演技の意味が分かったら、この舞台は、はまっちゃうのかもしれないなあ…と思いました。