「おのれナポレオン」2013/4/29マチネ

††キャスト††
野田秀樹 ナポレオン・ボナパルト
天海祐希 アルヴィーヌ・モントロン

山本耕史 シャルル・モントロン
浅利陽介 マルシャン
今井朋彦 アントンマルキ

内野聖陽 ハドソン・ロウ


作・演出 三谷幸喜
演奏 高良久美子 芳垣安洋




追加席販売のおかげで、見に行くことができました〜!
舞台は奥から長方形の張り出し舞台で、本来のステージの両翼にはステージシート。
E列からは、普通の客席。
私の席は、ステージシートと普通の客席の間、張り出した舞台横の空間に斜めに設置されていました。
この斜めのC列とD列が追加席と思われます。
私はD列でほぼ最上手でしたが、席が斜めになっているのもあって、とっても見やすかったです。
役者さんの表情もよく見えて、大満足(^^)


野田さんは、自分の脚本じゃないし演出でもないし、役者として舞台を楽しんでいらっしゃる感じ。
ちっちゃくて、元気で、うるさい天才で…といったナポレオン評が、まんま野田秀樹評で笑ってしまいます。
熱いお風呂に入るパントマイムや、肉体鍛練の腹筋などでは笑いをとりまくり。
最後にはきっちり締めてくださり、本当に面白かったです。

ただ、敢えて言えば、私は野田さんの言葉遊びの中にある主題などが好きなので、すっきりオチがついた今回の舞台はちょっと物足りなくも感じたのでした。


天海さんは、意外にドレス姿もお綺麗で、コメディエンヌぶりも流石でした。
自分の中で大爆笑していても、そのままぶっちぎってお芝居を続けて行かれる感じで、周囲を素の笑いに引き込んでいるようでした。

山本さんは、格好よかったですよ
冒頭で「ジゴロで食べている」と窓の下の女性たちに手を振るところとか、私も貢がせてくださいっとか思ったくらい(笑)
ギターの生演奏したり、三回転ターンを披露したり、さすが当て書き。
そういえば、天海さんはピアノを弾いてましたが、あれは本当に演奏していたのかな?
ピアノは私の席からは対角で見えなかったんですよ。

山本さんは、やたら前髪のカールを気にしていて、斜に構えている退廃ムード漂う貴族でした。
途中、野田さんばりの子ども演技がありましたが、お見事でした(爆笑)


今井さん、浅利さんも当て書きやなぁと思える役どころでした。
冒頭とラストで、20年後になるのですが、今井さんの老け役⇔壮年は、お見事でした。
浅利さんも壮年⇔少年で性格まで変わる(大人になる)のが、いかにもありそうでリアルでした。


しかし、一番、20年後との落差が素晴らしかったのは内野さん。
ガウンを脱いだ途端に若返り、ガウンを着るとおじいちゃんに。
声の出し方はもちろん、立ち方、足の開き具合など、 一瞬で20年が経過したり遡ったり。
ナポレオンへの嫉妬、敬愛、その他の複雑に入り交じった感情。
そういうものが、見事に表現されていました。


今回のお芝居、力のある役者さん達の素晴らしい共演が見られて、本当に嬉しかったです。
次回はライブビューイング。
生はもう見に行く機会がありませんが、ライブビューイングも楽しんで見てきたいと思いますvv