「オペラ座の怪人」

††キャスト††
オペラ座の怪人　高井治
クリスティーヌ・ダーエ　苫田亜沙子
ラウル・シャニュイ子爵　鈴木涼太
カルロッタ・ジュディチェルリ　浅井美波
メグ・ジリー　西田ゆりあ
マダム・ジリー　戸田愛子
ムッシュー・アンドレ　増田守人
ムッシュー・フィルマン　平良交一
ウバルド・ピアンジ　永井崇多宏
ムッシュー・レイエ　深見正博
ムッシュー・ルフェーブル　岡本隆生
ジョセフ・ブケー　寺田真実

男性アンサンブル
松永隆志/五十嵐春/野村数幾/町田兼一/伊藤源/山口泰伸/瀧山久志

女性アンサンブル
栗城唯/榊山玲子/高田直美/寺嶋あゆみ/羽田沙織/山本紗衣/吉田絢香/野手映里/馬場美根子/早川絢子/松岡ゆめ/松ヶ下晴美

オーケストラ指揮
濱本広洋

『エッグ』観劇に伴いまして、『オペラ座の怪人』を見てきました。
『青い鳥』か『夢から醒めた夢』をやっていたら、そちらも見たかったのですが。
残念ながら、ちょうど『夢から醒めた夢』が終わり、『青い鳥』が始まる前。
なら、生演奏で見たことがない『オペラ座』かなあ…と前日にネット予約。
思いがけず前方席が空いていたので、久方ぶりに「海」劇場へ。
うーん、いつ以来だろう…。55STEPS以来かな。そして、「海」での生演奏は「wicked」以来です。

まず、目がいったのはプロセニアムアーチ。
最近、拝見したオペラ座バクステのレポで、劇場のサイズに合わせて切ってしまうという話を聞いていたからです。
「切るってどこを切るんやろ？」と思って見てみますと。
天使像の付近、結構、細切れにつなぎ目入ってます。
ここを切ったり、継ぎ足したりしてるんだな！と納得した次第ですｗ

さて、今回のオペラ座は、勿論生オケです。
そして、おそらくは、諸々、すべてが通常版（というか、簡易版ではない方）の筈。
佐野さんがペガサスから出てくるのは、大好きだったのですけれども、やはり天使像から降りてくるバージョンも久しぶりに見たい。
と、楽しみにしておりました。

そうしたら、シャンデリアも大きい方なんですね！
オープニングで上昇していくのを見て「…でかっ」と思いました。
落ちるときのスピードは、小さい方が確かにあって怖いですが、上昇していく迫力はやはり大きい方だなあ…！

でも、地下室の燭台は、スライドなんですか。
大阪公演（07-09）の時はせり上がりだったと思うんですが、別の箇所と記憶違いなんでしょうか？
大阪のバクステでは「三段階に伸びる燭台」と聞いた覚えがあるんですけど…？？

そして、天使像で下りてくるファントムは…。
うっわ…。めっちゃ揺れてるやん…。
ファントムに集中できないくらい揺れてて怖かったです。

さて、ハード面の感想はこれくらいにして。
ソフト面について。
うーん、やはり個別で書こうかな。

■ファントム
久しぶりの高井さんファントム。
改めて。いい声やなあ…と、思いました。
「MOTN」は声が割れることなく、そこにほっとしてしまいましたが、他のシーンは、聞き惚れることが多かったです。
墓場の「ここへおいでクリスティーヌ」とかもうっとりでしたし。
「PONR」もすっごく素敵でした。
ホント、声がいいファントムで、まさに「エンジェル・オブ・ミュージック」
コンサートとして聞いていても気持ちいいくらいの美声でしたーvv

■クリスティーヌ
苫田さんのクリスは、「TOM」（←この曲もこう省略していいのかな？）の冒頭が息漏れするのがいつもは気になりましたが。
今回は、そういうことなく。
ただ、「TOM」のラストで「おおー！」となる迫力がいつもはあって圧倒されるんですが、こちらもやや弱めでした。
全体に、ころころと鈴を転がしたような声。
キャラは違うけれど、グリンダ的な発声が残ってるかな？と感じさせるような。
グリンダのような、ちゃっかりさんではなく、クリスらしいぼんやりさんで可愛かったです。

■ラウル
ボックス席のところが、いい声だったので、「おっ！」と思いました。
…というのは、実は鈴木さんのラウル、ビジュアル最高なんですが、声がちょっと苦手なんです。
どこかクリアじゃなくて。
それが冒頭はクリアだったので、これは期待できるーと思ったんですが、「プリマドンナ」あたりからやっぱりちょっとクリアじゃない歌声。
残念ー。
あと、「プリマドンナ」で「天使か化け物か」の動きのユニゾン。
…なんだ、やっぱりここ、みんな揃えるんじゃん。
名古屋ではラウルだけ早くて、京都では全員が少しずつずれていくから、そういう演出に変わったのかと思っていたけど。
…こういうのを見せられると、地方公演、いろいろと適当なのか…とがっかりしてしまうのです。
まあ、だからこそ、熱い舞台が見られることもあるので、善し悪しなのでしょうが。

■カルロッタ
声がクリアで、聞きやすかった。
「プリマドンナ」とか、ぽーんとソプラノが飛び出してすごくよかったです。
演技は、ちょっとわからないけど。

■ピアンジ
カーラ大事！がもう一つ伝わりきらず。
橋元ピアンジが可愛かった印象が強く残っているだけに、ちょっと存在感が薄い気がします。

■支配人ズ
お二人もいい声！
「プリマドンナ」では、カルロッタとこのお二人の声が、すごく聞きやすくて迫力がありました。

■メグ
今まで見分けられなかった、「イル・ムート」のバレエシーンでメグを見つけられた気がします。
それは、ちょっとお顔が怖かったからー。（ごめんなさいっ）

■マダム
戸田さんマダムは姿勢が綺麗で大好きです。
歌がもうちょっと届くともっといいのに。
「プリマドンナ」でのカーラ、支配人ズ、ピアンジ（クリスが入るとクリスも）がよいので、ちょっと負けていて残念。
でも、杖でドン！とか迫力があって、やはり戸田さんマダム好きです。

■オーケストラ
噂のトランペット「ぷひー」とかはありませんでした。
ところどころで、楽器のバランスが違っていたりして「生やな〜」としみじみしたり。
追い出しのときに演奏が、ちょっとテンポなどが違ったりして、聞いていて楽しかったです。
２幕の冒頭でも、指揮者さんのご挨拶もあってよかったのに。

そんな感じで、１年ぶりの「オペラ座」楽しかったです。
いろいろ耳が嬉しい舞台でした。
最近、橋元さんがファントムでデビューされたとかですので、次は、橋元さんのファントムを拝見できると嬉しいな。
（でも、そうすると可愛いピアンジにはもう会えないのか…それは残念）