「赤毛のアン」初日

††初日のキャスト††

アン・シャーリー 笠松はる
マシュー・カスバート 日下武史
マリラ・カスバート 木村不時子
ステイシー先生/スローン夫人 倉斗絢子
ギルバート・ブライス 有賀光一
ダイアナ・バリー 山西里奈
レイチェル・リンド夫人 中野今日子
バリー夫人 横山幸江
スペンサー夫人/パイ夫人 原田真理
ブルーエット夫人 金原美喜
マクファーソン夫人 佐藤夏木
店員ルシラ 松本菜緒
ジョシー・パイ 吉良淑乃
プリシー 桜小雪
ベル 成松藍
ティリー 古田しおり
ルビー 菅谷有希
フィリップス先生 鈴木周
郵便配達アール/チャーリー 鈴木智
農夫セシル 近藤聡明
牧師/駅長 玉真義雄
キット 郄橋徹
ジェリー 名児耶洋
ムーディー 笹岡征矢
トミー 笠松哲朗



今日を逃すと、しばらく「赤毛のアン」を見に行けそうにないため、前日予約で行ってきました。
金曜夜の時点で、1階S席に多少の余裕があったので、なんとかなるだろう…と思っていましたが、4列目センターブロックが取れました。
…初日で、それって…ちょっと不安だわ。
(勿論、私としては、前方席で観られたので、よかったのですが)



さて、やはり初日。
劇場前には、四季受付のテントが何張りか出ています。
社員の方でしょうか、ご挨拶もいっぱいされていますし、劇場の中にもうようよと社員さんらしき人たち。
そういえば、ウィキッド千穐楽でもたくさんいらっしゃいましたが…。
ウィキッド同様、本日も代表のお姿はありませんでした。


ちなみに、私がチケットを受け取った時点で、当日券はS席5席のみとなっていました。
よかった、ほぼ満席ってことですね!


中には、アンの部屋の窓があって、記念撮影されてる方々も。
初日だから、お花もいっぱいありました。


プログラムは幕間に購入。
前回、東京公演では、有賀さんの写真が無かったのですが、今回は、北海道公演のものらしきアールや、前々回の東京公演のギルバートなど何点か。
これだけ、有賀さんの写真があって、1300円だったら、買いでしょう!(笑)
ちなみに、アイーダ東京公演プログラムはあまりの写真の少なさ(確か1カット程度)に購入していません。(←中味の記事はそんなに変わらないんだから、いーんです ><。)
尚、キャスティングは、アン以外、ほとんどがシングルです。(もちろんギルバートも)←あてにはなりませんが(^^;



ここからは、本編の感想です。
昨秋、東京で見たときより、笑いが増えていました。
アンの大袈裟っぷりが、よかったこと。
マシューとマリラのやり取りの間が、変わったこと。
そういうところが、客席に受けていました。


アンの大袈裟っぷりは、マリラやリンド夫人に対してだけでなく、ダイアナに対して言うところでも、よく笑いが起こっていました。
なんて言うのかな?
客席も、アンが大袈裟に言うのを期待している感じ?
「また、アンがあんな大仰に言ってるよ〜」って笑ってる感じです。


マシューとマリラのやり取りでは、「卵に気をつけて」のタイミングもばっちりでした。
マリラがピシッと言うと、びくっとするマシューとか。
ギルバートの頭をこんこんとしたあと、マリラにニンマリ笑いかけるマシューとか。
この二人の、タイミングが、本当の兄妹のような息のあった感じが見られて、すごくよかったです。


そんな笑い所に対し、客席の反応が、いいんですよねー。
招待客の方が多いし、招待客じゃなくても初見の方が多かったんだと思うのですが、とにかくひとつひとつに笑いが起こって、楽しかった!


はるちゃんのアンは、歌はやっぱりすごくよいし(うまいとかじゃなく、すっと入ってくる感じがよいです)、演技もアンらしさが出てきて更によくなってたと思います。
マシューとマリラは、もちろんすごくよかったし!


あ、ただ。
OPに日下さんが出ていなかったのが…ちょっと気になりました。
いつもは、真ん中にマリラとマシューが並ぶでしょ?
そこが、マリラと牧師さんになっていました。
歌も、三人で歌うところ、日下さんの所だけ伴奏の音量が落ちたし…。
名古屋公演、無理なく頑張っていただきたいです。


ダイアナは、前回のように滝汗、という所はなかったですが、ちょっと鼻声気味でした。
アンの言うことにいちいち驚いて感心して、おっとりしたお嬢さんらしいダイアナ。
そういうところは、ダイアナらしくていいな。


ジョシーは可愛かった。
「すぐ追い出すべきよ!」とか声がよく出ていてよかったです。


そして、久しぶりに高橋徹さんを拝見。
そういえば、前々回の公演にはいらっしゃいましたね。
アンデルセン」のペーター以来です。
フィリップス先生にパチンコ当てるムーディーに2発目の弾を渡してました。
悪いやっちゃ(笑)


ルシラがお客様のために頑張ってるのは可愛かったです。
アールも前回より声が出ていてよかったし、セシルも素敵でした。
フィリップス先生がアンを誉めるのを聞いて、焼き餅を焼いた感じのプリシーも可愛かったです。


そうそう、アンの謝罪のシーンでリンド夫人が拗ねてるとことか、可笑しいですよね。
そして、ここのアンの歌は、全力で歌ってるから、面白いんだけど、声の伸びが素晴らしくて、聞き応えがあっていいな。


ステイシー先生は、綺麗。
声も、綺麗…だけど、ところどころでかすれたりするのが残念でした。
若くて綺麗で…という点において、ステイシー先生らしいんですけど。
五東さんの包み込むようなあったかさと比べると、物足りなくなってしまいます。
五東さんのステイシー先生を見ていなかったら、全然気にならなかったと思うのですが。


「アンがいたから」と言う台詞も、全ての人に納得させる力がある言葉だったと思うのです。
こういう、宣言みたいな台詞、五東さんには、不思議な迫力と説得力があるなあと思いました。



さて。
最後は、勿論ギルバート。
2008-2009の東京公演時は、気障でカッコつけてるギルバートで、でも、アンと一緒に年を取っていくギルバートを感じさせるギルバートだったんですが。
今日は、自然体のギルバートでした。
学校で、椅子に腰掛けたところからはちょっと大人びた雰囲気を醸し出していましたけど。
登場したときの感じは、溌剌としていて、子どもらしかった。
他の少年達と、あまり違わない感じ。


ギルバートらしい、キラキラオーラが足りないんですよね。
身長も他の子ども達と変わらないし…。
ダイアナに「チャーミング」と言われて…「そう?」と心でつっこんでしまう…ファン失格な自分(汗)


いや、勿論、格好いいんです。
私にとっては、この上なく格好いいんです。
…が、客席の皆様も同じように感じていらっしゃるかしら…と。


歌は、ソロになると、ちょっとのどの奥に引っかかったような感じがありました。
コーラスだと、のびのびと綺麗に聞こえるのに…勿体ない。
やはり、初日でちょっと緊張しているのかな?


はるちゃんとのデュエットも、声が綺麗に共鳴しない。
はるちゃんが、若干高めの声に作ってる感じもあるので、そのせいもあるかもしれませんが。
でも、有賀さんの声は変な響きがないから、綺麗に揃うと思ったんだけどな。
そして、ロングトーンになると本気モードになるはるちゃんの声に負けてしまう有賀さん。
うーん、頑張って欲しい!


ダンスも、いまいちキレが無い感じで、回転などゆっくりに感じました。
でも、手の動きは綺麗だった!


アンに「おめでとう」というところの笑顔はよかったな。
ステイシー先生が、「エイボンリーの生徒です」と言ったとき、自分かも!と期待した顔から一転、大人の表情で「おめでとう」なのがよかった。
また、「アンがいたからです」とステイシー先生が言ったときの笑顔もよかった。
心から称えている感じが、まっすぐな気性のギルバートらしかったです。



カーテンコールでは、ちょっと日下さん押しの場面もありました。
子ども達がお辞儀して、退場。
おとなたちもお辞儀して、退場。
残ったマシュー、マリラ、アンが順にお辞儀して。
そのあと、はるちゃんと木村さんが、すっと日下さんを促して、もう一度、日下さんがお辞儀。
勿論、客席は大きな拍手。


日下さんがいたからこその、アン。
だと、思うんです。


うーん、春は青春18きっぷもあるし、これは、下手すると通うことになるかも?
勿論、ギルバートが本当にシングルなら…ですけど(^^;