「壁抜け男」('16/10/2マチネ)

先月、自由劇場で開幕した「壁抜け男」。
最初にお稽古画像がupされた時点では、新聞売りが有賀さんではなかったので、今回の観劇は見送りの予定でした。
それでも、有賀さんによる壁抜け男のお稽古進捗状況お知らせツイッター(壁抜け新聞)が楽しみで、毎日チェックしていたら…ある日、有賀さんが新聞売っている画像が!
そのまま開幕も有賀さんの新聞少年のままだったので、先週の日曜日、東京まで行って来ました。



当日のキャスト

壁抜け男 東京
2016年10月2日(昼)公演  自由劇場(浜松町)

††キャスト††

デュティユル 飯田洋輔
イザベル 鳥原ゆきみ
部長/刑務所長/検事 高井 治
八百屋/娼婦 はにべあゆみ
デュブール医師/警官2/囚人/弁護士 明戸信吾
B氏(公務員)/警官1/看守1/ファシスト 川原洋一郎
C氏(公務員)/乞食/看守2/裁判長 増田守人
画家 澁谷智也
M嬢(公務員) 佐和由梨
A夫人(公務員)、共産主義者 織笠里佳子
新聞売り 有賀光一


前回と、だいぶ、キャストさんが変わっててびっくりです。
イザベルは仕方ないとして…。
前回、娼婦だった佐和さんがM嬢復帰!
そして、娼婦にはにべさん?
B氏の(というより、警官・看守の)川原さんにもびっくり。


以下、感想です。



■デュティユル
安定の…と言っていいのかと。
さすがにいいお声。
でも、グロールタイガーの時と比べると、普通に感じるのは作品故かと。
楽しそうで、可愛かったです。

でも、やっぱり若いので、最初の「くたびれた普通の公務員のおじさん」という感じは薄目だったかな。
前回の東京公演で、下村さんのデュティユルに泣かされたのですが、そういうことはなく。
(前回は、デュティユルと自分自身が重なって泣いてしまった)
ほほえましくデュティユルを見守ってました、


■イザベル
坂本さんのイメージが強くて、儚げな印象があったイザベル。
それに比べると、はっきりとした自己主張がある感じでした。
体格もしっかりしている?
ピンクのドレスでデュティユルを誘惑(?)するときも、健康的。
どうしても、最初に見たイザベルの印象が強いので、ちょっと驚いた感じです。


■部長ほか
ええお声ですが、個人的には、ジュディオンが可愛くて好きです。
カテコで、ジュディオンで出てくるときが、特に可愛いです。


■娼婦ほか
まず、歌詞で笑ってしまったんですが、他の人、あんまり反応してなくて、恥ずかしかったです。
笑ってしまったのは「私は夜の女 援助交際 50年」の部分。

丹さんは「40年」でした。
佐和さんは「30年」。
で、はにべさんは「50年」なんですねw

でも、すっごくチャーミングな娼婦でした。
兵隊さんがバスで席を譲りたくなる気持ちがわかるw


■デュブール医師ほか
安定の明戸さん。
でも、やっぱり警官のイメージの方が強くて、めちゃくちゃ可愛いです。
川原さんの警官さんに、突っ込まれるところとか、遠慮がない感じでよいです。
弁護士の頼りなさもすごいですw


■B氏ほか
貫禄があって、サッカー好きの看守さんより、刑務所長とか部長とかが似合いそう。
でも、警官ズで明戸さんと二人揃うと、いいコンビです。
ただ、ちょっと歌は弱めかな。
そこが残念。


■C氏ほか
A夫人からビスケットをもらうのがとっても嬉しそう。
「パンティライン」(←アカペラのところ)はまじめなおじさんに見えるのに…と思ってしまいました。


■画家
はじめて「壁抜け男」を見たときの画家が澁谷さんで、そのときにいい声だなあと思いました。
今回、再び澁谷さんで、なんだか嬉しいです。
澁谷さんって、なんか本当にパリの街角で、似顔絵描いてそう。
ユトリロというよりは、ちょっと戯画チックかなー。


■M嬢
佐和さん。
娼婦を経てのM嬢…。
なんだか、俳優さんって凄いなあ。
あのくどさも、とっても素敵で…怖い(笑)


■A夫人
あ、よく声でてはるー。
って思っていたら織笠さんでしたか!
気づいてなかった。
もすこしお若い人かと(失礼)
でも、それくらいお若く見えたって事です。

ビスケットを食べているのが、しっかりわかりました。
共産主義者もお見事でした。

しかし、今回公務員の皆様の平均年齢が上がっていて…。
デュティユルが一番若造なんじゃ…。
若い奴は、くそまじめに仕事するんだよねーってそんな感じになっちゃってましたね。


■新聞売り
こんなにいい声でしたっけ。
もう、登場した瞬間から、素敵でした。
溌剌とした笑顔が本当にかっこいい。
随所で、お声に聞き惚れていました。
もちろん、見とれてもいましたが。
カテコでもすっごく楽しそうで、見ているだけで幸せな気持ち。



今回、生演奏付きだったんですが、まだ、完璧にぴったり…という感じじゃないかも。
デュティユルのタイプライターが、もっと音楽とぴったり合うといいな。
それから、演奏と歌のバランスが、ちょっと悪いというか…。
演奏の音量に負けている感じがあったので、音響も頑張って欲しいです。
それでも、やっぱり幸せなミュージカル。
今週末から新聞売りが、ダブルキャストの方になってしまったけど、また有賀さんに戻ったら…もう一回見に行きたいなあ。


こちらはロビーに飾ってあったもの。
今回のプログラムの原画?


新聞少年がいないじゃないですかっ!
(…それだけのことなんですが^^;)