「赤毛のアン」

††キャスト††
アン・シャーリー 林香純
マシュー・カスバート 日下武史
マリラ・カスバート 木村不時子
ステイシー先生/スローン夫人 倉斗絢子
ギルバート・ブライス 有賀光一
ダイアナ・バリー 山西里奈
レイチェル・リンド夫人 中野今日子
バリー夫人 横山幸江
スペンサー夫人/パイ夫人 原田真理
ブルーエット夫人 金原美喜
マクファーソン夫人 佐藤夏木
店員ルシラ 松本菜緒
ジョシー・パイ 吉良淑乃
プリシー 桜小雪
ベル 成松藍
ティリー 古田しおり
ルビー 菅谷有希
フィリップス先生 鈴木周
郵便配達アール/チャーリー 鈴木智
農夫セシル 近藤聡明
牧師/駅長 玉真義雄
キット 高橋徹
ジェリー 名児耶洋
ムーディー 笹岡征矢
トミー 笠松哲明


前日予約で、行ってきました。
座席はE列センターブロック。


平日だったせいか、後方に空席が目立ちます。


この週から、アンが林さんになりました。
林さんのアンは、初めてです。


印象として、まだちょっと固いかなあ…と思いました。
歌は、お上手ですが、若干声が金属質に感じるかな?
リンド夫人に謝る所は、ラストのロングトーンがやや控え目。
伸ばすために、声の大きさをセーブしている感じがありました。


大仰な台詞なども、やや固め。
「どーしたらいいの」と倒れ込むところは、いまいち笑えず。


ブルーエットさんの所で歌い踊るシーンも、もうひとつ。
ダンスはお上手でしたし、ターンも綺麗に見えたんですけど、心に迫るモノがもう一つだった…という意味です。


ターンといえば、アイスクリームをほっぺにつけられてからのターン。
クリームが、ぽっこりついていたので、飛ばないかと不安で。
はじめのターンでは、かろうじてくっついていたクリーム。
ラストで、ぴょーんと飛んでしまいました。


新しい服を作ってもらったシーン。
階段を上がるときに、うまく衣装が脱げてないけど大丈夫?と見ていたら…。
いつもより、ブラインドが上がるのに時間がかかっていました。
うーん、そうか、階段でほぼ脱いでおくことで、次の場面への転換がスムーズになるんだなあ。
ごそごそ…と2階でやっている様子がうかがえて、ちょっとハラハラでした。


などと、ちょっとマイナスのことばかり書き連ねてしまいましたが、総じて、いい感じだったと思います。
今週初登板(名古屋では)とは思えないくらいのクオリティー
はるちゃんのアンも、東京で見た頃は、固いところも多かったし。


林さんのアンは、喋り方が、アニメの「赤毛のアン」と似た雰囲気がありました。
リズムよく畳みかけるような台詞運び。
ブライトリバー駅では思わなかったけど、グリーンゲイブルズに着いてからのアンは、「おしゃべりしすぎます?」がぴったり来る感じでした。


あと、いいなと思ったのがラストシーンで、ギルバートを迎えるために扉を開けるところ。
扉のノブに手をかけるのに、やや長めの間があったのですが、そこが、すごくよかったです。
それを受けるギルバートの演技も、急がずゆったりした間があって、二人の間にある心の交流がいい感じで出ていた気がします。
ここからは、ギルバートの演技についてになりますけど、アンに呼び止められて引き返してくるときに、ゆったりと歩いてくるのがとてもいいなと思いました。
満開の笑顔で、気負わず、自然にアンに話しかけるのが、二人の間にあったわだかまりが解けたのが感じられてよかったです。



ギルバートについて書き始めたので、ここからはギルバートについて。
前回(名古屋公演初日)に見たときは、ちょっと声が引っかかってる感じかな、とか思いましたが、今回はとっても歌がよかったです。
声がよく出ていて、うっとりでした。
ダンスは、優雅な感じで柔らかさがあります。
周囲がピシッとしているせいで、ちょっとタイミングがずれて感じるところはありますが、これは、仕方ないのかなあ。


アンとのデュエットは、地声もよく聞こえてよかったです。
はるちゃんとだと負けてた感じがありましたが(というか、初日はいまいち声が出きっていなかったんですが)、今回は張り合う感じで綺麗にハモってもいたし、よかったです。


そうそう、玉子レースで、アンが勝ったとき、ガッツポーズは無かったですが(これは初日も無かったです)、満足そうににっこり笑って、舞台奥に行くのが素敵でした。
以前観た、「よしっ」と小さくガッツポーズもとってもかわいかったですけど。



その他の皆様については、マシューもマリラも毎回素敵。
ダイアナについては、鼻にかかったような声は、気になるモノの、全体的に、ダイアナらしいおっとりさがいいなーと思うようになりました。
リンド夫人は、最高にかわいいです。
夫人ボランティアの中に、ジョシーの吉良さんがいることに気がつきました。(←遅すぎ)
石盤騒ぎの噂のシーンのルシラ、頭をぶたれてかくっとなるところの説明が面白い。
など、全体に楽しい舞台でした。


残念だったことがあるとすれば、平日故か、カテコが通常のみだったこと!
俳優さん達が幕の向こうに集まってきた足音が聞こえたから、余計に残念でした。
もう一回でいいから、幕が上がって欲しかったなあ…。