「オペラ座の怪人」

観ました!
がっつり画面にかぶりついて!

映画館でも観たはずなのに、今更気がついたこと多数です。
そして、ホントに今更、冒頭の「マダム」が誰だったか知りました。
そうか、そうだったのかー。
確かに年齢を考えたら、そうなるんだな。
そして、母子は似るものだとすれば、そうなんだな。

でも、まったく思い至らなかった私は…今まで何を観ていたんだろう〜。
ま、いいんだけどw



今回のは、「金曜ロードショー特別版」ということで、全編、劇団四季キャストの吹き替え版。
そして、歌も劇団四季の翻訳です。
そういう意味で、舞台と比べやすかったかな。


冒頭のオークション。
先ほどもちょろっと書きましたけど、メグだったんですねー。
台詞で「マダム・ジリー」と呼ばれていたから、結婚はしていないのかな。
そして、母と同じようにダンスの先生などをしているのかな。

シャンデリアが上がりながら、オペラ座が命を取り戻すシーンは、舞台でも大好きなんですが。
映像だとまた違う美しさがありますね。
白黒から、黄金と深紅に変わっていく劇場が、本当に綺麗でした。


お話は、少し、「マンハッタンの怪人」を意識したような感じがします。
ファントムの年齢設定は、若そうだし。
ファントムがオペラ座に逃げ込むのを、若き日のマダム・ジリーが手助けしているし。
ラストシーンのファントムの消え方、オルゴールの配置なども、そんな感じ。

しかし、ファントムが格好いいです。
何故、「ドン・ファンの勝利」で入れ替わったことに、皆気がつかない?
明らかに体型が違うやろー!

クリスティーヌがラウルに「ファントムが来たわ」と目配せしているのに、ラウルは「どこだ?」と探しているっぽい。
さすがにマダムは気がついていたみたいだけど。

仮面を付けていれば、本当に格好良く。
そして、外しただけなのに、見事に、おぞましい顔になるのが素晴らしいです。

このファントム。
少し、「ファントム」のエリックに近いように思えます。
少年ぽさが残るというか。

屋上で、クリスとラウルのデュエットを聴いているときの辛そうな様子。
二人を見送ったあと、薔薇を拾い上げて「愛するものに今裏切られて…」と歌うファントムは、本当に打ちのめされていて。
その後のすすり泣きを聞いていると、本当に可哀想になってしまいました。

「これほどの辱めを」と歌うのも、そういう態度に出なければ、自分を支えられないから、と思えました。
辛くて悲しくて、だから、怒りで自分を立て直す…という感じです。

ラストのラウルとの対決も、二人とも同じような衣装で、青年同士の戦いに見えました。
見送るファントムは、もう、エリックにしか見えない…。
やばいくらいに、「マンハッタンの怪人」につながって行きそうな、ファントムでした。
どこまでも人間ファントムで、そういう意味では好きなんですが、ちょっとロイド=ウェバー版のファントムとは違う感じ。
やはりコピット版のファントムに近いと思うんですけど、どうでしょう?

高井さんの歌は、荒れた声ではなく、びゅーてほーボイスでしたから、それは良かったです。
ただ、テンポがゆっくりの所は、歌いにくそうでした。
もっと、心が歌に乗るといいのにな。
「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」は特に歌いにくそう〜と感じたところでした。

「ポイント・オブ・ノーリターン」は素敵でしたね。
後ろのダンサーさんの演出も良かったですw


クリスティーヌは綺麗でした。
そして、実は彼女にも、少し、コピット版のクリスティーンのような純粋さを感じました。
ファントムにきっちり惹かれているのがよかったです。

沼尾さんの声は、綺麗なところもあるけど、台詞とかちょっと可愛らしすぎるかんじ。
はるちゃんじゃダメだったんでしょうか。
まっすぐで純粋なはるちゃんの方が、似合っていたと思うんだけど…。


ラウルは、格好いいです。
歌も素敵ですが、それ以上に、台詞が。
めちゃめちゃ素敵だ!
さすが佐野さん。
最初の「オルゴール、これだー」はちょっと若すぎる感じがしたけど。


マダム・ジリーも台詞が自然でよかったなー。

カルロッタは、舞台のかわいい感じがなくって、これもコピット版のカルロッタぽかった。
聞きづらい声にするためにわざと巻き舌入れた…というのが公式にあったけど、納得。
台詞も、全般に、傲慢な言い方でした。

メグは、声は綺麗だけど、丁寧に一音一音を歌っている感じ。
もうちょっと自然に歌える人、いなかったのかな。
…さすがに、青山さんはもう無理?
いや、無理でしょうけど、でも、声だけだしー。
メグはアルトだと思うから、青山さんでも言いと思うだけどな。


その他の声キャストさん、聞き分けられませんでしたが。
大塚俊さんの名前もありましたね。
コーラスだけかな、台詞もあったのかな?
…もし、アフレコレポVTRとか出たら、欲しいなあ。
四季版の吹き替えとセットで、売ってくれへんやろか。


ラストで、クリスティーヌのお墓に、オルゴールを供えるラウル。
お墓の脇に、そっと置かれた深紅の薔薇。
印象的なラストでした。

お墓には、「1854−1917」とあったので、クリスティーヌは63歳まで生きたんですね。
とりあえず、この年齢設定は、「マンハッタン」とは違ったからよかった〜。

…はっ。
だけど、「LOVE NEVER DIES」は、「マンハッタンの怪人」とは違うところもあるし、もしかしたら、これも伏線だったりするのか?