「オーシャンズ11」('14/6/22マチネ)

オーシャンズ11


††キャスト††
ダニー・オーシャン 香取慎吾
ラスティ・ライアン 山本耕史
テス・オーシャン 観月ありさ

ベネディクト 橋本さとし
ダイアナ 霧矢大夢

ライナス 真田佑馬
イェン 坂元健児
ソール 斉藤暁
リヴィングストン 水田航生
バージル 安井謙太郎
ターク 萩谷慧悟
フランク 角川裕明
ルーベン 芋洗坂係長
バシャー ラッキィ池田

井之上隆志/川口竜也/照井裕隆/辰巳智秋/フランク莉奈/栗山絵美/谷口ゆうな/真瀬はるか

青山航士/飯田一徳/加賀谷一肇/加賀谷真聡/香取新一/上條駿/sho-ta./千田真司/遠山祐介/楢木和也/本多剛幸/家塚敦子/井上真由子/碓井菜央/佐伯理沙/島田友愛/横関咲栄/吉元美里衣/米田早紀



香取慎吾×山本耕史で「オーシャンズ11」が上演される。


ニュースで知って、絶対、見に行きたい!と思いました。
香取さんと山本さんの共演が楽しそう…と思ったのが一番の理由です。
オーシャンズ11」のお話も面白かった…という記憶があったのも理由の1つ。
ただ、映画館で見たきりなので、細かいストーリーは忘れてしまいましたが。

東京公演のチケットを取った後で、大阪公演もあると知って、しまった!と思いました。
しかし、坂元健児さんが東京公演のみ出演されるということを知り、これも運命だったのね…と思った次第です(笑)



劇場は、「シアターオーブ」。
名前は聞いたことがありますが、行ったことはありません。
「天空の城」と形容された役者さんがいらっしゃいますが、まさにそんな感じ。
ロビーから見下ろす気色は絶景でございました。


お芝居は、もともとは宝塚で上演されていたものだそうです。
それが、すごくよくわかる作りでした。

オープニングで、囚人服からスーツに早変わりするダニーに客席からは歓声と拍手が。
そして、歌い出すダニー。
バックでは、男性ダンサーが群舞を披露。
そのセンターには、ラスティ。

まんま、宝塚やん…。

この時点で、ダニーとラスティは再会していないので、あくまでもプロローグのショー。
2階席なので、ダンスの動きもよく見えて、その動きなども宝塚的です。
更に言えば、ダニーのテスへの思いも宝塚的。
そんな一途な男性…宝塚だから、夢の世界というか理想の世界として、「素敵…vv」とかなるんですよ。
実際の男性が演じているのだから、ここはもっとダンディにして欲しかった。
そして、ぽろっとテスへの思いが漏れ出る程度でいいんじゃない?

また、香取さんが比較的、普通の男性なので、宝塚風の甘い雰囲気が似合わない。
山本さんの気障な感じだと、宝塚風もありなんですが…。
テスがまだ好きだから離婚しない、じゃなくて、何か思惑がありそう…と思っていたら、実は!だったらいいのに。
香取さん、恋愛なんて無関係、男同士の仲間関係重視…というキャラの方が似合うと思います。
(で、不器用にテスへの思いをぽろっと出しちゃうという)


あと、もったいないなあと思ったのは、主要キャストが多すぎること。
オーシャンズ11のメンバーは、均等というわけではありませんが、それぞれの登場シーンがそこそこの時間があって、お芝居の中に短いショーが挿入される感じなんです。
見せ場があるのはうれしいんですが、お話としてはぶつぶつ切れる感じになって。
その分、描かれていない部分も多いんだろうなと思います。


ところで、この舞台、3つほどリピーター向けの仕込みがあるらしいです。
(ちょっと、ネットで調べて3つだったのですが、本当はもっとあるのかも?)

1 ベネディクトのオフィスで、テスをごまかすシーン。
2 ホテル・パラディソに忍び込む為の演技指導のシーン。
3 ジョンソン医師の登場シーン。

この回のそれぞれは以下の通り。

1 「みんなでアルプス一万尺をしていたんだ」

2 山本さんの使命により、イェンによる演技指導。
  中国語しか話せない設定なのですが、ところどころに分かる言葉を交ぜつつ。
  ラストの方では、腰に手を当てて「フェイタスフェイタス!」(香取さんマジ受け)
  後に、ちゃんと演技指導が生かされていたのも大笑いでした。
  (くーしんさい、ちんげんさーいと叫ぶとか)

3 ジョンソン医師…ちょっとわからず。
  普通に、おじーちゃんでしたが、面白すぎでした。



以下、一言ずつ個別感想など。

■ダニー
ダニーについては、上に書いたとおり。
気障気障な役じゃない方がよかったと思います。


■ラスティ
格好良すぎ。
群舞の中で、きらきら光ってました。
動きがシャープで、かつ止めるところがぴたっと止まって、とにかく格好良いのですよ!
飄々としたラスティの軽妙さも良かったです。
アドリブも面白く、すっごく良かったですよ。


■テス
舞台映えするなあ!と思いました。
初な女の子という感じがありましたが、もっと格好良い女性でよかったんじゃないかな。


■ベネディクト
悪役としてしっかりしていて、良い感じー。


■ダイアナ
濃い役で、いい感じでした。
初めのうち、宝塚拍手がちょっとうっとうしかったけど、このキャラに慣れるに従って、拍手したくなる気持ちがわかってきました。


■イェン
いすを使った、力業が、鞍馬か平行棒か…という感じで、さすがでした。
逆立ちしながら、ぶれずに歌うところもすごかったです。
個人的には、もっと歌を聴きたかったなあ。
でも演技指導を坂元さんで見られたのはラッキーでした。



ここから、少しネタバレも含めて。
テスはシンガーという設定なのですが、途中でベネディクトがだったかな「私のために歌って欲しい」とか言うんですよ。
おいおい、「オペラ座の怪人」ですか?とちらっと思ったんですね。
そしたら、クライマックスで、まさに「オペラ座の怪人」を彷彿とさせるシーンが(笑)
ダニーの影武者がたくさん出てくるんですけど、そのときにマントを翻して「ここだ!」「ここだ!」「ここだ!」とあちこちに出現するんです。
ファントムかー!って、思いっきりつっこみたくなりました。

なお、このシーンでは2階席にも影武者が登場し、ドル紙幣を撒いていました。
警備員も登場して、観客サービス。
楽しかったです。
私の席の近くには、芋洗坂係長がおいででした(^^)