「髑髏城の七人 Season花」('17/4/8マチネ)

豊洲です。
ゆりかもめで市場前で降ります。
目的は違うけど、ここが今話題の…。
警備の人もいて、しっかりできあがっているんですね〜。

でも、今日の目的地は、こちら。

…劇場しかないやん…って感じですw

劇場の側面には大きな看板。

こちらは前からみたところ。


ロビーには、花と鳥の面が飾られていました。

建物は一応2階建てですが、客席はもちろん、1階のみ。
2階はトイレとなっておりました。
数は多いので、安心です(^^)


さて、ここからはお芝居について。


††主なキャスト††
捨之介 小栗旬
無界屋蘭兵衛 山本耕史
天魔王 成河

極楽太夫 りょう
兵庫 青木崇高
沙霧 清野菜名
狸穴二郎衛門 近藤芳正
贋鉄斎 古田新太

三五 河野まさと
安底羅の猿翁 逆木圭一郎
およし 村木よし子
磯平 磯野慎吾
波夷羅の水神坊 吉田メタル
摩虎羅の姫跳 保坂エマ

作 中島かずき
演出 いのうえひでのり


ここからは、感想。
公式サイトからの情報もあるけど、それってネタバレやん!と個人的に思うので、畳みます。




劇団☆新感線の舞台は、いくつかは見ていますが、「髑髏城」は初めて。
基本的に前情報は入れない主義なので、ちらしもほとんど読まずに来ました。


舞台は、天正18年の関東。
本能寺の変から8年。

関東に、天魔王(第六天の魔王)を名乗る男が現れ、髑髏党を結成。
髑髏党に襲われる人々を助けに現れる関八州荒武者隊と沙霧、そして捨之介。
怪我をした沙霧を匿うため、「無界の里」へ。
無界の里の住人、蘭兵衛、極楽太夫
関八州荒武者隊の頭目、兵庫。
ふらりと現れた狸穴二郎衛門。
兵庫を連れ戻しに来た兄の磯平。
天魔王の無敵の鎧をうち破る剣を鍛える贋鉄斎。

とりあえずは、天魔王を倒すための戦いなんですが、いろいろな因縁があって、裏切りもあって。
…しかし、たくさんの人が死んだなあ…。
思い起こせば、これまで見た新感線の舞台も人死にが多く出てたっけ。

それはさておき、主役三人の因縁が、びっくり!
だったんですけど、公式サイトの人物紹介にしっかり書いてあったわ(^^;
しかも、捨之介と天魔王が、信長の影武者だったとか、お芝居の中にあった?
あとからウィキで調べて、もともと一人二役だったからあった設定で、「ワカドクロ」からは無くなった設定、とかあったんですけどー。

だいたいさー。
蘭兵衛だけ正体がはっきりしているのに、二人は「人のもの」とか「地のもの」とか、全然正体ちゃうやん!
と、お芝居見ている間は、はて?だったんですよ。

で、実際の所、どうなんでしょう?
二人は信長の影武者なの?
パンフレットを見れば、わかるのかな?
(サイズが大きくて、買わなかったんですけどね)

とりあえず、お芝居を見ているだけでは(見落としたのかも知れないけど)、二人が影武者だという設定はないように思えたので、その方向で感想を書きます。


■捨之介
普通に格好いい。
軽〜い男を飄々と演じていらっしゃる。
でも、その飄々としたなかに、一本芯が通っていて、そこも格好いいです。

■蘭兵衛
綺麗。
でも、蘭丸だと思うと、いくら八年後だとしてもごつい(笑)
山本さん、裃とかを付けていると、そんなに胸板とか分からないんだけど、着流しは分かりますね。
(というか、わかるような衣裳にしているのかな)
そして、ヒースクリフのときも思ったんだけど、ストレートのロングは、なんだかごつく感じるのです。
髷を結っている方が、華奢に見えるんだよなー。
(テレビだからかも?)

■天魔王
いっちゃっている感じがさすが。
でも、いきっぱなしなので、ちょっともったいない。
(天魔王というキャラクターがそうなんだと思うのですが)
鎧で剣を跳ね返すときの最小限の動きが格好いいです。

■極楽太夫
男前な姐さんでした。
見た目、線が細いのですが、男前です。
でも、線の細さもちゃんとあって、その脆さが良かったです。

■兵庫
最初は、楽しいお兄さんだったんですが、最終的にこの人周りの物語に一番泣かされました。
すっごいベタな物語なんですけど、まっすぐな兵庫らしくて、それまでのキャラ設定とぴったり合っていて良かったです。
髑髏城に乗り込んでからの、お兄さんとのやり取りも好き。
関八州荒武者隊もみんな好きです。

■沙霧
こども設定ですかね。
なんだか、青影みたい。
演技は、そういうキャラ設定かもしれないけど、うーん?って思うところもありました。
でも、跳び蹴りかますところが、すっごく綺麗で、おおーってなりました。

■狸穴二郎衛門
成る程…。
だけど、蘭兵衛が、まずこの人を倒そうとしたときに、「ああ、治部どの。ここでもやっぱり敵は…」と思ってしまったよw
秀吉はどうでもいいんだよね!
というか、殿下は大事なんだよね、治部どの!
で、お芝居の中で狸穴さんの正体が分かった後で、そんな剣の達人でもないし、いくらなんでものこのこ出てこないと思うし、ちょっと無理を感じた。

■贋鉄斎
笑いを全て持っていった。
コメディリリーフ
刀を研ぎつつ手渡すときの、ローラブレードも発明品の再利用だよね。
とにかく、出てくるたびに客席が笑いに包まれるという…。
やっぱり、この人はすごいなあと思いました。

■三五
最初は、なんだこの人?だったんですが、よい役でした。
手のひら返し、すっごい好きかも。
「鳥」では、この人がいないのですが、別の名前になっているそうです。
…ややこしいなあ。

■磯平
登場から、ただのお笑いかと思っていたら、よい役でした。
最後も笑いに持っていったけど、磯平も好きです。


というのが個別感想なんですけど。
個人的には、影武者設定をはっきり出した方が、蘭兵衛の心変わりがわかりやすいと思いました。
そして、山本さんの蘭兵衛は綺麗でしたけど、山本さんの天魔王でもよかったのではと思いました。
真っ黒な天魔王の山本さん、すっごくいいと思うよ!
そして、揺れる心を演じる成河さんもすっごくいいと思うよ!

劇場は映像も使って、舞台転換がわかりやすかったです。
一つの空間をいかに様々な空間に見せるか、という演劇とは違う、新しい形なんだなあと思います。
そういう意味では、エンタメ性が高くて、ちょっとテーマパークのよう。
席が回るのは、ちょっと酔いそうですがw

しかし、三時間半(実際には3時間35分)まったく飽きることなく、集中して楽しめました。
楽しかったです。