2010/1/6マチネ観劇日記

先週よりメレブに有賀さん追加され、週末に突発しようかと思っていたアイーダ
今週はじめにラダメスが阿久津さんになったことで、週末だとチケットが取れないかも…と急遽本日突発です。
今日だけぽっかりと休める日だったことと、今日はアイーダがマチネだったこと。
この2つが揃ってくれたおかげで、観劇することができました。


本日の座席は、下手サイド後方ブロックです。
だいぶ後ろだし見えにくいかなーと思っていましたが、大丈夫でした。


濱田さんと阿久津さんのコンビを見るのは、福岡以来です。
前回の観劇時は、濱田さんが暴走気味に見えるくらいに一人凄かったんですが、今回は、濱田さんが全然浮かない。
濱田さんのアイーダを、阿久津さんのラダメスががっちり受け止めている感じです。


また、阿久津さんの演技もちょっとずつ変わっていて、ラダメスという人物に深みが出ていたと思います。
前はあくの強い将軍サマだなーって思いましたが、今回はそんな風には思いませんでした。
歌もすごくお上手になられてました。
トニー効果でしょうかw


その他、今週は、光川さんのアムネ、田中さんのゾーザーと、新しいキャストが加わってます。
こちらも楽しみでしたが…また感想はそれぞれ。


光川さんのアムネは、今までのアムネの中でだったら、シルビアさんに近いかなぁ?
田中さんのゾーザーは、宰相サマというより、まだ、部長さんかもしれませんw


以下、ちょっと詳しい感想です


オープニング、博物館に駆け込んで来るラダメス…じゃなくて、阿久津さん。
そう、ここの阿久津さんは、ラダメスじゃなかったんです。
今までもそうだったと思うんですが、今回特に感じたんですよ。
この青年は、現代に生きるごく普通の青年なんだなーって。


博物館に駆け込んでくる、と書きましたが、本当はそんなに慌ててやって来た感じはありませんでした。
中央の展示物(例のあれ)の隣くらいまで、たたっとやって来て、ちらっと時計を見て。


この感じだと、誰かと待ち合わせという感じもなくて、ごく自然に物語に入ってきた感じです。
いつの間にか、そこにいたよ、って感じで。


説明をのぞき込んで、濱田さんと顔が近寄って、「あ」って時も、特に慌てず、ごく自然にその場を離れる。
そして、濱田さんを振り返って見るときの、ふっとした微笑みが、すごく柔らかくて優しい。
どや顔じゃないのが、すごくいいですw
前に見たときは「君、俺に惚れてるだろ?」的な、超自信家の顔だったのが、笑えたんですがw


さて、この時のアムネリス。
何でだかわかりませんけど、「サチコ?」って思ってしまいました。
サチコって言うのは、小林幸子さんなんですが…。
節回しとかが似ていたのかな?
軽くこぶしがきいてる所もありましたし、そのせいかもしれません。


そして、勝利ほほえむに繋がる部分。


♪時は古代エジプトの物語
♪運命に導かれて
♪ナイルの岸辺で出会い
♪燃え上がった恋心


「うんめぇーにぃー」で音が、ぽーんと飛びますよね。
ここで思ったんですが、中低音は非常に格好良く、地声で歌われる光川さん。
高音になると、ちょっとパワーダウンというか…。


それは、他の所でもちょっと思ったことです。
中低音は前へ声を押し出すのに、高音は頭から声を出していて後ろに逃げてる感じ。
中低音が、かっこいいだけに、ちょっと惜しいなあ…。



勝利ほほえむのラダメス。
うわー、動いてる(←w
そして、めっちゃ楽しそうなラダメス。
若い!


この歌で、いかにラダメスが旅、冒険が好きなのかが伝わります。
見知らぬ土地を見つける喜び、わくわくしていて、目が生き生きしています。


身長も高いから、他の兵士の中で抜きんでて見えるのも、高ポイント。
そして、兵士達のリーダーであるのもちゃんとわかります。
やっぱり見た目も大事だなあ…。



ヌビアの女性達が囚われてきたときのラダメス。
この辺から、ラダメスの意地悪な性格が見えて面白いです。
アイーダが剣を奪って、兵士達を威嚇しているところ。
アゴに手を当て、「ほぅ、なかなかやるな」と冷静にアイーダを見つめているのが良いですね。
余裕綽々で、全然焦ってない。


そのくせ、アイーダの「あなたはあたし達を…」という言葉に応えるときは、そんな風に見ていた素振りは見せず。
声も低く太く、威厳を持たせた声にしてます。
さっきのわくわくしていた少年のラダメスとは違う、将軍のラダメスの顔がはっきり見えます。


そして、その兵士を殺せば、仲間を全員殺せるのだぞ、と示すところの間。
この間が欲しかったのよー。
軽く肩をすくめる感じで、「さぁ、どうする?」と目で語るのが聞こえます。
しばらく対峙、そして、敗北を認めるアイーダ
このやり取りが緊迫感があって良かったです。



そのあとの、「鎖を外して欲しくないのか?」は自然に優しい声色で。
「邪魔になるだけだからな」辺りは、非常にいやらしく。
基本、ラダメスは意地悪なんですね。
絶対素直なモードから入らず、相手を試すみたいに嫌なこと言うの。


アムネリスと晩餐会で再会したときも、「今回は水が腐っていて」と言ってみたり。
アムネリスの寝室を訪ねてきたときも、「私を叱りとばして逃げられると思ったか」と言ってみたり。
洗濯シーンでも「また、オレを見ていた。この一週間、お前の目はオレに釘付けだった」とか言ってみたり。


でも、実は、素直だったりするので、そのあとでちゃんとしてるんだけど。
…なんてことを、今回思ってましたw


それで、船底のシーンに戻りますが、ここの「私のがある。遠慮はいらぬ」もいいですね。
遠慮はいらぬの後の間が。
顔色ひとつ変えず、真っ正面を見据えているのに、斬りかかる隙はない。
もし、アイーダが剣を取れば、次の瞬間、組み伏せられる。
それがわかります。


「垢だらけのエジプト人を洗うくらい好きかもね!」でにらみ合う二人もよいです。
「やめて、はずしておいて」のアイーダが、前回はちょっと弱々しく聞こえたのですが、今回は自然でした。



あの日は遠くには、歌は勿論、バックの奴隷達のシルエットなどが大好き。
WashWomenでもそうですが、こういう照明効果がすごく好きです。



そのあと、いよいよメレブ登場ですw
ここまでは、メレブが出ないから、かなり他の所に集中していたけど、ここからはメレブも見ないといけないから大変ですw


さて、酒樽を売り渡したメレブ。
金を受け取ったかどうか、ってところで、ラダメス登場。
明らかに、酒樽を横流ししているのを見てたでしょ?っていう福井さんのラダメスと違って、非常に微妙なタイミングです。
見てたかもしれない、でも、気づいてないかもしれない。


声をかけられたメレブは、かなり激しくお金を取り落とし、後ろ手でお金を隠してますw
「ご主人様〜」な声は、かなり低姿勢w
そして、ゾーザーに対し、まっっったく、敬意を払ってないのが…笑える。
で、また、ゾーザー様が、部長なもんで、敬意を払ってないのも仕方ないかーって思えてしまうw


そう、今週デビューのゾーザー様は、宰相サマというより、中間管理職の部長さんなんですw
初めこそ、「お、ラダメスと身長でもそうそう負けてないし、老け顔メイクもまずまずやん♪」でしたが。
どうにも、悪人には見えないゾーザー様。


そして、そんなゾーザー様に旅の成果を嬉々として報告するラダメス。
この時のラダメスは、ホントに息子な感じで、可愛かったです。


メレブは、ヌビアのこと、奴隷のことを話している二人をじっと見つめています。
あの、強い眼差しでvv


ご主人様に呼ばれた時は、ちょこまかと走り寄って。
アイーダ!?」で目を剥いて。
でも、「メレブ!」と叱られると、感情を抑え。
「みな女ですから、鉱山では一日と持ちませんよ」に頷いて。
アイーダの腕を取ろうとして、すっと引かれて、恭しく道を指し示す。


一連のメレブの動きに、ちゃんと感情が乗っていていいなあvv


そして、メレブに触れられて腕を払うアイーダの動き、優雅で良いですよね。
「無礼な!」って感じでもなく。
それでも、威厳があって、アイーダの後ろをついていくメレブが、かなり気にしているのがわかりましたw



ピラミッドを建てようは、部長…じゃなくて、ゾーザー様に注目しすぎたかなあ…。
ここのダンス、好きなんですけど、いつもほど「かっこいいーvv」と思えなかったです。
ちょっと、シンクロしてないところがあったのもあるけど。
たぶん、ゾーザー様のせいだろうなあ…。


ゾーザー様、ところどころ、微妙に音を変えて歌われるんです。
台詞の置き方も、ちょっと違うところがあったり。
伸ばすところでは、その前の音がちょっと長かったり。


あと、動きが、決まらないんですよね。
ゾーザー様はほとんど踊りませんが、それでも歩いているだけでもピシッと決まるのがかっこいいんです。
ちょっとだけ踊る、身体を揺らす所も、止めるべきところでぴたっと止まるのが、最高にかっこいいんです。


静と動。


それが格好良さの源だと思うんですけど、田中さんは静の部分がないというか。
動きが全体に流れていて、止めがなかった気がします。


そして、やっぱり悪人に見えないw
大臣ズの一人に見えてしまいます。
権力者らしさが出てくるとよいなあーvv



さて、本日はここまでに致しとうございます。
次回、私は知っているからですw