「アイーダ」

††6月29日マチネのキャスト††


アイーダ 井上智恵
アムネリス 大和貴恵
ラダメス 阿久津陽一郎
メレブ 金田暢彦
ゾーザー 飯野おさみ
アモナスロ 高林幸兵
ファラオ 勅使瓦武志
ネヘブカ 石倉康子


男性アンサンブル
黒川輝/朱涛/田井啓/徳永義満/品川芳晃/河野駿介/江田あつし/森健太郎


女性アンサンブル
加藤久美子/大村奈央/宝生慧/杏奈/高橋亜衣/濱田恵里子/駅田郁美



「歌おう」イベント実施日。
勿論、イベントに合わせて取ったチケットです。
でも、仕事の加減で行けるかどうか、直前まで読めない時期であったため、座席はC席。
2階席だと、細かい演技は見えにくいけど、照明と群舞はよく見えるー。
前方席で観るゾーザー軍団も格好いいけど、2階から見るゾーザー軍団も格好いいです。
ヌビア人達の踊りも、それぞれの思いが伝わって、一人一人見ながら、全体を見られて良かったです。


この日は、大和さんのアムネが初見。
…というか、デビューして3週間目。
赤毛のアン」のステイシー先生が可愛かったし、歌もお上手だったしで、楽しみにして行ってきました。


以下、個別感想です。

アイーダ
この日はちょっとメイクが濃かった?
2階席から見ていて、なんだか、色黒度合いがきつかったです。


井上さんのアイーダで、苦手だなあと思うところは、「ローブのダンス」の歌い出し。
強さが欲しいとか、そういうことではなくて。
なんだか、声が、他のシーンと違って不自然に感じるので。


でも、全体としては、アイーダの心の流れがよく伝わるので、好きなアイーダです。
台詞がかぶるところなど、感情の高ぶりから思わず言い募る感じがして、自然。
「神の愛するヌビア」でも、ネヘブカが歌い出す「愛しきヌビア、神が育む」に「愛しきヌビア…」と長目に歌うのとか。



■ラダメス
「勝利目指して」のラスト、「勝利めーざーしてーーーぇぃ」みたいになるところが、えらく気が抜けた感じでした。
思わず、「やる気ないのか、大丈夫か、阿久津さんっ!」ってつっこみたくなるくらい。


他にも、ちょっと優しめの役作りだったのか、やっぱりちょっと気が抜けた感じなのか、という感じを受けるところもありました。
でも、概ね、満足。


晩餐会では、杯はやっぱり足元に叩きつける感じで、投げつける、ではなく。
あ、そういえば、「お前はどこの生まれだ」の間がちょっといつもと違うように感じたかな。
アイーダが「おしとやかにしなさい、あなたは………おしとやかに、なんて」というところ、楽しそうに笑っているのが自然体でよいです。
アムネリスの寝室でも、「私を叱りとばし」あたりは、強気ですが、以降が自然体でよかったです。



■メレブ
歌は、ちゃんと声が出ていました。
どうしても、自分好みのメレブと比べてしまいますが。
ラダメスに助けられたことを話していて「あなたがお考えに…」と言うとき、慌てて…という感じはなくて、結構普通。
そういうところから、素直な少年という風に感じるのかも。


「ローブのダンス」のジャンプや、「ゲバイヤ」のあと間を突きつけられたときの身体の反りなど、ちょっと身体は固いのかな?
でも、やっぱり、見たかった…ちっちゃいメレブ。
もう、きっぱり諦めましたけど。



■ゾーザー
何度見ても格好いい。
ゾーザー軍団の中にいても、格好いい。
「ピラミッドを建てよう」のラスト、音を上げてはりました。



■アモナスロ
声が割れ気味なのが、私にはちょっと残念。
でも、好きな人は好きなんだと思います。



■アムネリス
結論から言えば、とっても良かったです。
歌は、裏声に逃げることは少なく、迫力がありました。
可愛い女の子ではなくて、しっかりとした女性。
王女らしい威厳もあって、スパのシーンから、かなり怖い。
びしびし緊張感が伝わります。
こんな怖い王女様で、ファッションショーとか、逆に浮かない?てくらいの怖さ。


それが、浮かなかったんですよね。
きゃぴきゃぴ、ではなくて、大人の女性らしさを損なわず、「きゃーvv」


アイーダやラダメスと対峙して、全然、位負けしていない。
というか、むしろ、アイーダやラダメスより、ファラオの娘らしい迫力があって。
実年齢では、絶対、年下なのに、同年齢か、下手したら、年上じゃないのってくらいの役作りでした。


裁判でも、兵士達を制止するのが、威厳たっぷりで。
アイーダを助け起こすところも、確実に上から目線。


かわいい女の子が、王として成長していくというのは、わかりやすい構図ですが、それとは違うアムネ。
生まれ持っての気品はあり、王女らしく振る舞うこともできながら、それに迷っていた女性が、悲しみを乗り越えていく感じ。


アイーダから「だってあなたは彼を愛しているもの」と言われて、迷っているのが、「お父様」できっぱりと迷いを断ち切っている風です。
それでも、やっぱり辛くて、「共に」というのに一瞬の躊躇い。
決然と「共に」と告げた時には、両目からそれぞれ流れ落ちる涙。


エジプトを裏切ったことは責めても、二人の愛は、認める。
それは、アムネリスには辛いことだけれど。


ラストの微笑みは、その辛ささえ乗り越えていて、よかったです。


感じとしては、光川さんに近いかもしれないけど、光川さんより気品があって、優雅な感じがするのがとっても良かったです。
あとは、メイク、頑張って欲しいです。
ステイシー先生の時は、あんなに綺麗だったのに、なんだか、えらが張って見えたり惜しかった。
スパの時のメイクは、まだ可愛かったけど…。
博物館の時のは、ちょっと怖い…。


あと、身長、やっぱり高いー。
厚底じゃない、普通のサンダルで(もちろんヒールはあるけど、そんなには高くない)、阿久津さんとほぼ同じ背の高さ。
うーん、体格のいいエジプト人と、ちっちゃいヌビア人という感じで、見た目からも良かったです。
でも、あのサンダル(とか、靴)だと、歩きやすそうだし、不自然じゃないからいいなー。


次回は、是非、前方席で、アムネリスを堪能したいですvv