「ANJIN-イングリッシュサムライ」

キャスト

徳川家康 市村正親
ウィリアム・アダムズ(三浦按針) オーウェンティー
宣教師ドメニコ 藤原竜也


徳川秀忠/大谷善嗣/侍 高橋和也
島津義弘/細川忠興/ジョン/娼婦/兵隊/徳川家光 植本潤
淀殿/娼婦 床嶋佳子
小早川秀秋/豊臣秀頼/娼婦/追っ手 鈴木亮平
お雪/従者 桜田聖子
松平忠吉/侍/兵隊/百姓/召使い/追っ手 池田絢亮
秀頼(幼少期)/侍祭/国松/ジョゼフ 坂口淳/平澤慧洸
本多忠勝/侍大将/百姓/侍 上川路啓志
黒田長政/小姓/百姓/客 瑞木健太郎
宇喜多秀家/兵隊/木村重成/客/小姓 鈴村近雄
井伊直政/寺沢奉行/百姓/客/井伊直孝 山口太郎
石田三成/真田幸村 沢田冬樹
毛利輝元/兵隊/後藤元次/役者/追っ手 横堀悦夫
本多正純 小林勝也


イエズス会老人/兵隊/ニールソン デヴィッド・アクトン
侍/乗組員4/兵隊/従者/イートン セバスチャン・アーメスト
アントニオ/兵隊 ジェイミー・バラード
クワック船長/兵隊/コックス ジム・フーパ
侍/兵隊/オランダ人/百姓/召使い/追っ手 デヴィッド・マシコ
乗組員3/兵隊/オランダ人/イギリス人 クリス・パーハム
乗組員2/兵隊/セーリス ジョシュア・リチャーズ
乗組員1/兵隊/ビスカイノ/ウィッカム マイルズ・リチャードソン

ホリプロの50周年記念の第1弾企画だそうです。
チケットは、ぴあのプレリザーブで取りましたが…。
今までで一番後方だったし、一番はしっこだったし…。
前回「ムサシ」が全然取れなかったから、プレリザーブで取ったけど、窓口でも普通に買えたみたい…。


と、いうわけで、もう、プレリザーブは使わん!と決めました(笑)
取れないチケットは、そういう運命だったんだと諦めます。


…と、ここまでは愚痴でしたw




今回は、最上手のほぼ最後列に近い座席。
勿論、シアタードラマシティは、ちっちゃめの劇場なので、どこでもよく見えます。
そして、今回に関して言えば、英語の台詞には、字幕が出るので、舞台を観ながら字幕も見やすい席だった…といえます。


とはいえ、比較的わかりやすい英語でしたので、字幕に釘付けではないです。


しかし、今回、若干、私、疲れていたのか…ところどころ、眠気に襲われました。
ぐぐっと引きつけられなかった…のかもしれないですが、それ以上に、疲れていた気がします。
ちょっと勿体なかったなあ…。



主演は一応、市村さん、オーウェンさん、藤原さんの三名でしょうか?


市村さんは、抑えた演技で、いつものぎらぎらした感じはあんまりなかったです。
オーウェンさんは、ところどころで非常にお茶目でしたw
藤原さんは、ようやっと、こういう演技をする人なんだなーってわかった感じです。


今まで、藤原さんについては、他の人がすごいというのを聞いてばかりで、勝手な期待をしていた部分がありました。
そして、いまいち、期待ほどではないような…とがっかりしていた面がありました。
しかし、藤原さんの演技の個性がちょっとわかったことで、今後は見方が変わりそうです。
あくまで、私の勝手な見方なので、「それ違うし!」って怒られると嫌だから、ここでは、書きませんけどw
でも、たぶん、今後はもっと藤原さんの演技を楽しく拝見できそうw



この作品では、秀吉の死後から関ヶ原、大阪の陣、家康の死、鎖国までが描かれています。
家康は、非常にいい人に描かれてます。
どうしても、「いや、黒幕は家康やろ」とか、つっこみたくなるけどw


信康を死に追いやらざるを得なかった苦しみを語りながら、国松に死ぬことを納得させる所などは、可哀想でした。
平和のために、お前の命が必要だ、わかるか?と問われて「はい」と国松が答えるのとか。
そんな、賢い子どもなのにーとか、思ってしまいましたねー。



全然、関係ないけど、井伊の赤揃えとか、三成の乱髪兜(って名前だったかな)とか、忠実に再現されていて、ほほーでした。
井伊の赤揃えは、ひこにゃんそのものですw
三成のは、ちょうど前日に、三成の兜を別番組で見ていたので、わかったんですけどね。


あと、個人的には、大谷善嗣が好きだったりするんですが、ちょっと大谷善嗣の描かれ方には不満があるわ。
彼は、もっと三成の味方だったと思うんだけどな。


あと、小早川秀秋役の人が非常に背が高くて、後、秀頼役していたのも、身長からわかって、嬉しいようなw
秀頼は、聡明な君主として描かれていました。
子どもの時には、三成を「嫌なヤツじゃった!」といい放ったので、それは、ちょっと三成に可哀想…と思いましたが。


淀君は、秀頼に「秀吉公の息子としての誇りを!」みたいに言ってました。
その辺、私の淀君イメージとは違います。
この淀君は、秀吉を尊敬している…してなくても、敬意を払ってるんだなーって思いました。


そんな感じで、秀頼以外、私が持ってた各人のイメージとちょっと違う描かれ方でした。
三成は、ヒステリックで特に違った…。
滋賀県民としては、三成は、もっといいヤツに描いて欲しいのですw



戦国時代から江戸時代へ。
政局が動くのと合わせて、キリシタン達の運命が動きます。


日本に布教していたイエズス会の司祭たちとウィリアムの確執は、今まであまり意識していなかったところなので、見応えありでした。
そういえば、イエズス会って、かなりの強硬派なんでしたっけね。
日本史ではザビエルのイメージしかないけど。
世界史では、イエズス会って過激派なんだって習ったことを思い出しました。


ドメニコは、初め、神の教えだけ聞いて、素直に改宗したんだろうなー。
でも、イギリス人なら磔だとか、異教徒は殺せとか言う司祭の言葉を聞いて、神の教えとイエズス会の教えとの間の齟齬に迷ったのだろうなあ。
彼の中にある侍の血と、神を信じる気持ちと、そういうものの間で迷い、葛藤している所、良かったです。
侍として生きることを決めるのも格好良かったと思います。
あ、司祭様の衣装もすっきりして似合ってましたvv


ラストシーンは、ちょっとJCS(エルサレムバージョン)のようでした。
ウィリアムの孤独感が、絵から伝わってきたなーと思います。



スペインとイギリスの戦争もバックにあって、物語はかなり複層的。
スペインの南米への略奪とかも出てきます。
オランダとイギリスの通商合戦とかも出てくるし。
カトリックプロテスタントの対立も出てきます。
日本におけるキリシタン達の迫害への過程も出てきます。
そこに、徳川対豊臣が絡んできて、結構ややこしいです。


世界情勢、宗教戦争キリシタン、権力闘争。


でも、ところどころ軽妙に描かれているので、重くなりすぎないのがよいかも。
ただ、出来れば、ある程度、事前学習してから見た方が、ずっと面白く見れる舞台であろう…と思いました。


昨年、大河ドラマを見ていた人には、たぶん、かなり楽しく観れた舞台だと思います。
私?私は、見てないから…大河w
もうちょっと、勉強しとけば、よかった(^^;