「アイーダ」観劇日記

この日は、みんなで歌おうアイーダイベント開催日でした。
行けるかどうかもわからないし、でも、休日だし、申し込むだけ申し込んでみようかなぁ…くらいの気持ちで申込み。
その後、メレブに有賀さんがキャスティングされ、更に金田さんがボックにキャスティングされたことを知り…。


まず、メレブは有賀さんで間違いないだろうと確信。
更に、運が良ければ、イベントの司会も有賀さんの可能性があるな!と予測。


さいわい、この日は休みになったため、前日予約でチケット取るぞーと燃えてました。
ら、さらに、さいわい?
2列目センターブロックのチケットを譲っていただけることになり(いつものオケピで)行って参りましたよ!



これは、あくまでも私の感想なんですが…。
いやあ、今までで一番いい樋口アイーダ&渡辺ラダメスでした。
樋口さんのアイーダは、金田さんとのペアしか見ていませんが…。
渡辺さんとの方が合うんじゃないかなあ?


鈴木さんのアムネリスは、私のイメージするアムネリス。
私が、初めて見たときに、大好きになったアムネリスです。
でも、これは、もしかすると、賛否が分かれるかも…なあ。
たぶん、わかれるんだろうなあ。


有賀さんは、声がまた低くなっていました。
もしかしたら、ちょっと声の調子が悪かったのかもしれないです。
晩餐会の衣装が、金田メレブと同じになっていました。


大まかにはそんな感じです。
細かくは、以下に〜。


■愛の物語
まず、目の前にいらっしゃる1枠さんの背中に注目。
ええ、うっかり川東さんが出演されていると思いこんでいまして。
8枠さんが品川さんだったから、川東さんは1枠〜♪とわくわく見ていたのでした。
でも、明らかに目の前の背中は川東さんじゃない…。
顔を拝見しても、やっぱり違う。
あれあれあれ?としばらくは、軽いパニックでしたw
キャスト表は、事前にしっかり見ておかねば!というのが反省点。
とにかく、しばらくは、川東さん探しに気を取られすぎてました(^^;


ここでの鈴木さんは、声の迫力が落ちることもなく、良い感じ。
でも、「うんめぇーに導かれてぇ〜ぇ」を歌ってらっしゃる時は、青筋立っている感じで、ちょっと怖かったです。
衣装は時代を経ている感じなんだよねーとちょっと意識して見ておきました。



■勝利ほほえむ
すみません。ここでのラダメス、全然見ていません。
ここのラダメスは見るところじゃない…と思うようになっていたせいで。
でも、後のラダメスを見ていると、ここも見ておいた方が良かったなあと思います。
ちゃんと動いてらっしゃったのかしら?
以前と、どう変わってらっしゃるのか、見ておけば良かったー。


ラダメスを見ていない分、兵士達を見ていました。
今回思ったのが、「お、この兵士達、若いぞ!」でした。
兵士達も、見知らぬ土地へ行くのが楽しくてたまらない、冒険が好きでたまらない。
そんな感じで、若さ溢れる兵士達だったと思います。


その後、ヌビア女性達が連れてこられるところ。
アイーダの殺陣を見ているネヘブカが、他の侍女達と同じような演技なのがちょっと残念。
そして、「皆を離しなさい!」と言うアイーダに、さあどうする?と指し示す所のラダメス。
間が!間がありました!
これだけで、随分イメージが変わるんだよー。
ラダメスの余裕と、緊迫感と…。


「私のがある。遠慮はいらぬ」でもそうだったけど!
以前は、さっさと言っていた台詞に間が出ていて、良かったです。



■あの日は遠くに
ここのアイーダの歌は、絶望にうちひしがれて…という感じが少ないです。
そのせいもあってかな?
ついついアイーダじゃなくて、後ろのヌビア女性達を見てしまっていました。


港でのメレブ、悪い顔してますねーw
お金を投げ上げるときは、ホント、悪い表情。
そこに声をかけられて、激しく動揺して、お金を取り落とす。
ラダメス、しっかり見てる風ですが、素知らぬ振りです。


「酒樽がいくつかなくなった以外は」
「またか」


は、メレブのしていることがわかっていて、「こいつは〜」と思ってる表情でした。
でも、怒っているわけではなく、「本当に困ったヤツだなあ〜」という感じ。


「メレブ、どけ」の時は、かなり間近にゾーザーが来ているのに、完全無視で、ラダメスだけ見ています。
あの距離で、ゾーザーの気配を感じてないとか、絶対あり得ないんですけどw


「神を愛し、民を愛し、けれどもご自分をもっとも愛していらっしゃる宰相サマ」は皮肉たっぷりw
ラダメスが庇うのがちょっと遅くて、ゾーザーの怒りに触れてメレブが制裁されちゃうのでは!という緊迫感がちょっとありました。


アイーダに、ぱっと腕を払われるシーンでは、メレブがびくっとした感じで。
その後、後ろをついていくのも、びくびくしている感じがありました。
このアイーダはちょっと怖いのか?


あと、連れて行かれるときのネヘブカ。
アイーダの身を案じるような演技がなくてちょっと残念です。



■ピラミッドを建てよう
ラダメスとゾーザーの身長が同じくらいで、どことなく似ている感じもしたり。
ゾーザー軍団のダンスは相変わらず格好良いですねw
でも、朱涛さんが足を開いて踊るところ(てわからんわ!脇坂さんが踊ってらっしゃった時にすごく印象にあるところなんですが)が、ちょっと弱く感じました。


砒素を渡す時の大臣は、表情の変化はあまりなかったように思います。
冷徹に、ゾーザーの命令を聞いている感じでした。



■私は知っている
「もちろんよ」は、結構優しい言い方に思えました。
すぐそっぽ向いちゃうので、めちゃくちゃ優しい、ではないですが。


ここの歌は、ちょっとメレブが低音にシフトしている感じがして気になりました。
低音部をきかせて歌っているというか。
高音部はしんどそうですし、声自体、若干太い。
もしかして、調子が悪いのかな?と思ったのは、この歌い方のせいです。


「ダメ。誰にも言ってはなりません」では、不服そうなメレブ。
1月に見たときは、頷くまでアイーダがじーっと見つめていたので、渋々頷いていましたが、今回は、「ダメ」と言われただけでしたので、メレブは頷きませんでした。


「王女のもとへご案内します」では、にっこり笑って、とっても素敵でした。



■お洒落は私の切り札
いよいよ、鈴木アムネリスの登場です。
第一声から、「かわいい」アムネです。
ちょっと造りすぎてるかも…というくらいに「かわいい」アムネ。


ワガママで、甘えっ子で、世間知らずの、無垢なお姫様。


王女らしく、なんて、意識してなくて、自由奔放な自分に素直な女の子って感じです。
アイーダの一言ひとことに反応するのも、素直な感情で、見ようによっては「おばか」


光川さんのアムネは、見た目も演技も、王女らしく、気品と威厳に溢れていたので、そういうアムネが好きな方には、きっと苦手なアムネかも。
でも、私は、初めはただの女の子だったアムネが王女として成長していく所が、切なくて大好きだったので、鈴木さんのアムネは嬉しかったです。


余談ですが、初めて見たときのアムネの印象は、「セーラームーン」なんです。
月野うさぎ」というワガママで自己中心的で、すぐ泣いて、「もう嫌だー、帰りたいよー」なんてすぐ言っちゃうヒロインが、いろんな経験を経て、王女としての自覚と責任から成長していく。
あくまでも、私の勝手な印象なのですけどw


この時のメレブは、アムネリスを指し示すのに表情で「これが王女ですよー」と伝えてます。
「気に入ったわー」では、アイーダとしっかりアイコンタクト。
退場の時は、ガッツポーズこそしていないものの、アイーダに「よくやられました!」と心の中で大きくガッツポーズしているのがよーくわかりましたw


そして、歌です。
ここも、かわいいですよ。
きゃぴきゃぴしているアムネです。


ほとんど、地声で歌われる鈴木さんですが、この歌で一部ファルセットなのが惜しかったです。
でも、最後の「切り札っ!」が気持ちよく格好良くかわいかったから、一部ファルセットも、良いことにしますw



■晩餐会
晩餐会前にラダメスとメレブが話すところ…。
いつもは、どんな風にメレブが答えるか興味津々なんですが。
この日は、先にも書いたように、衣装が替わっていたことの衝撃の方が強くてw
いまいち集中しきれず。


更に、メレブとアイーダのやり取りにも、集中しきれずです。
というのは、目の前でラダメスとアムネリスがいろいろとやり取りしていたので。


台詞もあるやり取りも良かったですよ。
「それは最新の流行ですか?」
「ええ、私が着ればね」
に対するラダメスの応対が「そうなんだね」的にあったかくて良いです。
金田さんは、鼻で笑う感じであしらっていたのですが、渡辺さんはアムネを大事に思っている感じが出ていたので。


「また今度考えましょう」以降、踊り子とアイーダ、メレブのやり取りに舞台は移りますが。
目の前のアムネリスは、如何に自分の衣装が素敵かを、滔々と語っています。
声までは聞こえなかったので、動きから類推すると…。


「見て、このブレスレット、素敵でしょう?」
「ええ、本当に」
「このネックレスも…ね?」
「素晴らしいですね」
「それから、このドレス。すごく細工が細かいのよ」
「ほう…。成る程、丁寧に作られていますね」
「どうかしら?」
「どれも、素晴らしいと思いますよ」
「本当?」
「ええ、もちろん」


なんて、感じです。
自分の衣装をラダメスに誉めて貰いたくて、アピールしているアムネと、それに笑顔で丁寧に答えるラダメス。
好きな人に誉めて欲しい女の子と、誠実に対応する男性、という感じで、好感持てます。


結婚を告げられたときのアムネもかわいかったです。
ラダメスは、呆気にとられた感じで、お祝いの言葉にも、適当に答えてる感じ。


そして、苦しみ出すファラオですが…。
うん?岡本さんは、下腹(盲腸の辺り)を押さえて苦しんでらっしゃいますね?
今までのイメージは、胸の辺りをかきむしって…だったんですけど、違ったかな?


なーんてことを考えていたら、砒素って、いったいどこを犯す毒なんだ?と疑問がわいてきました。
もっと言えば、砒素という毒薬が使われだしたのは古代エジプトからで間違っていないのかな?
…やばい、こういう疑問を持つと、わからないのに医学書とかに手を出して、混乱するってパターンだw
でも、気にはなるので、いつかきちんと調べてみようと思います。


ファラオ退出後の、ゾーザーとラダメス。
ラダメスがかなり好青年のため(アクが少ない)ゾーザーがそれなりに悪役に見えました。
杯投げるのは…、やっぱり投球フォームにはなっていないですねー。
肘から先で投げているので、迫力不足な感は否めないです。
まあ…福井ラダメスのからんからんからんからんからんからんからん…がすごすぎるって話もありますけどw



■儚い喜び
ここは、悪くもなく、かといって素晴らしい!でもなく。
ラダメスが旅に憧れている気持ちは、あんまり感じられないです。
でも、アイーダとラダメスの距離が近づいている感じはしっかり出ていたかな。


ラダメスは、ここでは我が儘な坊ちゃんな感じで。
それを、姉のように諭すアイーダ


「涙を拭くの」からのアイーダは、ラダメスに怒っているというより、呆れている感じです。
「調子に乗っているのはあなたの方よ!」からが格好良いとは思えないのも、アイーダが怒っていないように思えるからかなあ。
怒りより、軽蔑。莫迦にしている感じ。
自分のことばっかりなラダメスに、「よく考えてみなさいよ、あなたのどこが奴隷なの?」


そんな二人が、何故、距離を近づけて行くように感じたのか。
それは、ある意味、樋口アイーダと渡辺ラダメスは似たもの同士だからかなと。
普段なら、冒険を愛するという共通点、なんだけど、今回はそういう所じゃなくて、性格とか。
その辺は、また後で。



■お洒落は私の切り札(リプライズ)
アイーダとアムネリスのやり取りが良かったです。
アムネの「お前にはわからないでしょうけど」という言葉には実感がこもっていて。
誰にもわかって貰えないアムネの孤独感が感じられました。


その孤独をアイーダがわかってくれていることに、初めて理解者を得たと思ったであろうアムネ。
「本当のあなた、大切になさい」「真実こそが切り札」というアイーダの言葉に、アムネの変わっていくきっかけがあったんだろうなあ。
自分の孤独を押し殺して、我が儘なお姫様を演じていたアムネが、「寂しい」と本音を言えるようになる。
アイーダに心を開いて、本当の自分を一瞬見せるアムネがいました。


ラダメスの訪問からは、また、かわいいアムネ。
ラダメスは自分に会いに来たのだと信じて疑わない。
「どうして何もしないのよ!」と怒ってしまうところは、怒りにまかせて、といった感じで。
だから、「あたし、何か言ったかしら?」なんだなあと思いました。
その後の「昔は…」の台詞は、気持ちがこもっていました。
この台詞、なんでだか、ここ最近、どのアムネもすごーく棒読みというか、どういう気持ちで言っているのかわからないというか。
そういう演出?って思っていたのですが、今回は気持ちがこもっていて良かったです。
でも、なんで、ここ、棒読み的なアムネが多いんだろう??


一方、ここでのアイーダとラダメスの絡みは、ラダメスの人の良さが爆発って感じでした。
私は、ここの「アイーダ、過去には戻れない、例え出来たとしても、そう望むかどうか」の渡辺ラダメスの言い方が結構好きなんです。
若干、激高気味のアイーダを落ち着かせようと、丁寧に対応する姿が誠実で。
(名古屋の頃、いいなーと思った場面。でも、東京開幕当時は、その感じがなくなっていて残念でした)



■ローブのダンス
初めのアイーダを見ていると、自分の我が儘で囚われてしまったことから、自分には王女の資格はないと考えてるのかなと思いました。
人々から求められても、ネヘブカがローブを差し出しても。
しっかりとした壁、「私は人々を率いる資格がない」というラインを引いている感じでしょうか。
ローブを見て、心が動かされたようには見えず、ただ、ネヘブカの無事を喜んでいるだけに見えました。
ネヘブカも、「ローブをお受け取り下さい!」と強く迫っている感じには見えないし。


また、ここでのネヘブカ。
ソロで音を丁寧に置きに行っている感じがしました。
そのせいで、若干、気持ちがこもっていないようにも感じられ。


人々の輪から飛び出したアイーダを、再び輪に戻したときのメレブ。
「さあ、行きましょう」とアイーダに声をかけてます。
そして、輪の中心に戻ったときにも「さあ!」とアイーダを促して人々の姿を見せる。
この時のアイーダの目には光るものがありました。


あ、そうそう、ここのダンスで、はじめの方に「ダン!」と足を踏みならしますが。
さすが、前方列だと、振動が伝わって、ヌビアの人々の思いが身体に響くようです。
メレブの「ダン!」はちゃんとエビ反りでした。


そして、ローブを差し出すメレブ。
まっすぐにアイーダを見つめ、ぐっとローブを差し出す姿は何度見てもいいです。
それを奪うように受け取ったアイーダ
今回は、メレブは吼えることはなかったです。
ちょっと残念だなー。
吼えちゃダメって言われたのかなぁ…。


ローブを身につけるときのアイーダは、もうちょっと神々しいといいなあ…。
見得を切るところとか、ちょっと段取りぽく見えてしまいました。



■Wash Women
いかにも、「私たち、気にしてません〜」って感じの他の洗濯女達が、いいですね。
アイーダ様、大丈夫かしら?と、気にしているのは、わかるのに、素知らぬ振りを決め込んでいるのが。


「お前がオレにどんな感情を抱いているのかが知りたいのだ、軽蔑以外にな」
は、ホントにねーって思ったところw
だって、絶対、このアイーダはラダメスのこと、莫迦にしてるもんw
でも、それだけじゃーないんだよねーって感じもあって、本当はどう思ってる?と気になります。


アイーダ〜vv 誰を見たと思う…」のメレブ。
初めの「アイーダ〜」がホントに、ハートマークいっぱい飛んでるぜ!って感じで、激かわいいですw
そのあと、二人のキスシーンを見て、心底びっくりしているのが、ちょっと笑えてしまったw



■どうもおかしい
渡辺ラダメスが「どこへ行ったのだ、自信に満ちたいつものオレは」と歌うと、いつもは、いや、あなた自信に満ちてないって!とつっこみたくなりますが、今回は違いました。
「自信に満ちた」というのは、自分に迷いがなかった自分、という意味かなと思ったので。
それまで、自分の生き方、考え方、価値観に迷いがなかった。
それが、根本から揺るがされているような不安感、なのかなと思いました。


そんな迷いを抱いているラダメスを、遠巻きに見ているメレブ。
ラダメスの姿から、何かが変わっていこうとしていることを感じ取り、不安に思っている。


このシーンラストのアムネリスは、本当にアイーダを信頼しているんだなあと感じさせます。
また、ラダメスの気持ちに不安を感じたものの、ラダメスを疑うことはなく、どこまでも信じてる様子も。


ついでに、ここでのネヘブカ、すごく元気良く「アイーダ!」ラダメスから果物を貰ったのが、本当に嬉しい様子ですw
メレブは、いろんなものを人々に分け与えながら、すごく複雑な表情。
人々に対するときはにっこり笑顔なんですが、そうでないときは、今何が起ころうとしているのか、不安に思っている様子でした。


市場で、布を売っている夫婦が、「これ、いいですよー」と薦めて、奥さんの方が「アムネリス様?」と気がついて、「ええ、ほ、本当だ!」と驚く旦那さんっていう演技するのが、結構好きです。
たぶん、本来なら、こんな所に王女が来る、なんてことはないんだろうなあー。



■迷いつつ
ラダメスの落差、というものはあまり感じられませんでした。
でも、ラダメスの誠実な様子は本当に良く出ていて。
自分の気持ちに気がついたラダメスが、まっすぐにアイーダを求めているのが、「いい人だなあ」と感じさせます。


「ひーとーはー」でデュエットになる前から、アイーダもラダメスの気持ちに応えてるのがわかります。
「どうもおかしい」の時点で、もう自分の気持ちにはっきり気がついていて。
でも、その気持ちを認めてはいけないと自分を戒めていたのが、まっすぐラダメスが気持ちをぶつけてくるから、アイーダも正直にならずにはいられなかった。
誠実に気持ちを伝えてくれる人に、嘘はつけない。
自分も誠実に応えなければならない。
そんな風に感じさせるような、ホントに誠実なラダメスでしたよ。


二人のデュエットは、決して美しいハーモニーではなかったけど、でも、樋口さんの声と渡辺さんの声とがしっかり混じり合ってました。
樋口さん、3回拝見した中で、一番、声の調子も良かったし、渡辺さんの声が消えることもなかったし、良かったです。


ラブラブなところも、二人ともかわいくて。
「もう一度言ってくれ」も、かわいかったです。


ヌビア王が囚われたと聞いたときも、アイーダのことを忘れてはいなくて。
振り返る前から、自国の王を捕らえられたアイーダを思いやっている感じがありました。
以前は、大喜びして、振り返って、「あ…」と気まずそうにしていたのですが。



■神が愛するヌビア
茫然とする人々を立ち上がらせていくアイーダですが。
ここを見ていて、思ったのは、アイーダは絶望していない気がする…ということ。
みんな打ちひしがれている。
でも、アイーダは、心底、ヌビアの未来を信じている。


なんというか、沈まぬ太陽って感じですか?
樋口さんのアイーダは、常に前向き、陽の存在に思えます。


そして、ここでは、ガンガン有賀さんの地声が聞こえて、うっとり…。
めちゃめちゃ素敵でした!
そして、稜線のエジプト兵を睨み付ける目が、毎回ながらに格好良かったです。



■どうしたらいい
ソロの後、下手に首を傾けるアムネが切なげで良かったです。
他には特筆することはないかなあ?



■人生の苦しみ
牢番とのやり取り。
後ろに隠れているアイーダを気にしてますねw
この日も牢番さんの台詞は聞き取りやすく、自然で良かったですvv


川原さんのアモナスロは、迫力があって良いですよねー。
「忘れるのだ!」には、こっちまで驚いてしまいます。


そして、ここでのメレブは、本当に賢そうで…若い作戦参謀っていうのが納得できるのがいいです。
あと、アモナスロに覚えて貰っていたことへの喜び、エジプト人に心を許したことを責められている苦しみ(責められているのはアイーダですが)が伝わって来ます。
ここで、メレブもまた、決意を固めているんだと思うのですよ。


アイーダは、「裏切れない!」でぱっと顔を上げたときに、涙が。
あ…アイーダ、辛いんだ…。
でも、涙というオプションがないと、その辛さがわかりにくいかも…。
涙はぽろぽろこぼれ落ちているんですが、声からは悲しみがあんまり伝わらなかったのです。
樋口さん自身が持っている、陽のイメージのせいかなと思いました。
あくまで、勝手な感想ですが。



■この父親にしてこの息子あり
作戦室で人形をあれこれしている大臣ズお二人。
なんだか、チェスをしているかのようです。


「非人道的だわ」というアムネに、噛んで含めるように説明するゾーザー。
ちょっと嫌味な言い方なんだけど、出来の悪い生徒に答える先生みたいな感じですw


ラダメスとゾーザーの対決(?)は、えーと…(^^;
「しはーい」はこの日も、歌えてませんでした…くらいでいいですか?
ダメだとわかっていても、ついついゾーザー軍団に目が行ってしまうのでー。


ゾーザー軍団といえば、一人、膝の部分がでろんでろんになっている方がいらっしゃって、とっても気になりました。
膝で踊るから、摩擦熱で溶けちゃうんですよね、きっと。
他の方も結構テカテカでした。
でも、その方は、テカテカを通り越して、酷い状態でした。
衣装のメンテしてあげてー。
格好いいゾーザー軍団なのに、あの膝は…可哀想すぎます!
(ちなみに、下手後ろで棒持ってる方です。何枠さんだろ?)



■ラダメスの手紙
ラダメスとアイーダを観るべき何でしょうが、ついついメレブを見てしまいます。
うんうん、女達に声をかけるメレブは、彼らから頼りにされているように見えます。
男たちも現れ、メレブに王様脱出の段取りを確認している感じ。
ここも、若い作戦参謀らしくて好きな場面です。(欲目もあるでしょうがw)



■私は知っている(リプライズ)
「ゲッバイヤー!」はとっても元気で、メレブに止められるまで、大音量でしたw
その分、エジプト兵が入ってきたときの緊迫感との落差があって良いです。
また、ネヘブカが名乗り出たときのメレブの表情は、この日も良かったです。


打ちひしがれるアイーダに近づくメレブ。
思いやって…という感じより、どこか見張っているような冷たさが感じられました。
ふらりと立ち上がったアイーダに「どこへ行かれるのです?」と声をかけるのも…。
純粋な質問ではなくて、やはり行くのですね、という確認のようにも感じられ。


「あなたは…」からのソロは、アイーダへの哀願というより、アイーダに決断して欲しいと願っているように思えました。
アイーダの思いを汲んでいた感じの1月と比べ、強くアイーダに迫る感じがあった気がしましたよ。



■星のさだめ
とりあえず、苦手な歌い方がなかったので、良かったですw(渡辺さん)
別れのシーンも、いい人・ラダメスでした。
アイーダは、泣き崩れて去っていくんですね。
(泣き崩れた後、キッと空を睨み付けるアイーダも多いので)



■真実を見た
登場したところから…すごい絶望感でしたよ。
アイーダを見送り、ラダメスの去った方を見て。


「何を見たの?」


これだけで、泣けました。
これっぽっちも疑っていなかった、二人からの裏切り。
本当に、足元から人生が崩れていくような、そんな思いに捕らわれているのだろうと、第一声でわかりました。


淡々と結婚式の準備を整えながら。
必死で、苦しみに耐えているかのようなアムネリスから、目を離せませんでした。



■桟橋
メレブの苦しみが、とってもリアル。
剣を渡すところでも、苦しすぎて、何も言えない様子。
アイーダの腕の中で、痛みに耐えるメレブ。
「ラダメス、メレブが…」のタイミングの少し前に、ぐっと苦しみ、がくりと力が抜けて。


最後、「私をヌビアへお連れ下さい」では、にっこりと微笑んで頷いたアイーダを見て、同じように微笑みながら逝ったメレブ。
このシーンは泣かされる…(T_T)


樋口さんのアイーダは、何度も言いますが「陽の存在」で、だからこそ、このシーンで、メレブは安心して逝ったように見えます。



■裁判
アムネリス、怖い。
裏切られた痛手から、まだ立ち直ってない?
すごく怒っている感じがします。


「一度でもあたしを愛してくれたことがあった?」
ずっと、裏切っていたの?


でも、これに対するラダメスの「君はいつでも…」は本当に誠実なんですよ。
やっぱり、この人は、いい人で。
他のラダメスでもそうなんですけど、特に渡辺ラダメスのここは、作為も何もなく、「ごめんなさい」「違う形だけど、愛してたよ」って感じが伝わります。


アイーダとのやり取りでも、怒ってます。
桟橋で、ラダメスが「騙していたのか!」と怒ったのと同じように、「騙していたのね!」という気持ちかな。
「できない」というのも、アイーダの懇願なんかきくものか!という気持ちもあったんじゃなかろうか。
ここのシーンだけ取り出したら、最後の宣言をアムネがするとは思えないです。


たぶん、まだ、心の整理が付いてないんだろうなあ。
だから、「お前は自分の気持ちが分かっていないのだ」というファラオの言葉は、私にも納得できます。


でも、最後の宣言でのアムネリスは、もう、決心が付いていたように思えます。
そんな短い時間に?と思えば、不自然かもしれないけど。


結果として裏切ったかもしれないけど、アイーダは嘘は言っていない。
「これまでの僕は間違いだらけだった」と言ったラダメスのように。
アイーダに出会って、アムネリスも変わったことに思い至ったからかな?
理由とかわかりませんけど。



■迷いつつ(リプライズ)
目の前に、ラダメスがいたので、じーっと見ておきました。
歌い出すまで、ちょっと視線を上げたり下げたりしてましたが、特筆すべきことはないかな。


前の席だと、アイーダ、ラダメスに照明が集まる、あの美しさが堪能できず、ちょっと勿体ないかも。



■儚い喜び(リプライズ)
お墓は大きいな…。
って、感想はそれか!って自分でつっこみますがw


いや、以前見た、正方形の石の箱、これよりだいぶ小さいなあ…と思っていたんです。
あの箱…同じような用途で使われたのだとしたら、一人用ってことかしら?


すみません、クライマックスなのに、そんな感想で。



■愛の物語(リプライズ)
あ、そうだ、アムネの衣装だ!
裁判の時は、確かにドレスのひだなど、ピシッとしていたような…。
でも、ここの衣装は、OPと同じ?


ああ、もう、気のせいかもしれませんっ。
そんな細かいところ、わからんわーっ!


歌は、良かったです。
ここでは、完全に二人を許したアムネリスなんだなーてわかる歌でした。


二人の出会いを見届けて、戻っていくアムネは、綺麗でしたよ。



■カテコ
カテコでもゾーザー軍団は格好良いですよねー。
メレブも踊ってくれればいいのにー。


あ、樋口さんはメレブハグないんですね。
にっこり微笑み合う感じでした。
去っていくときのメレブは、やっぱり二階席に大きく手を振って、退場。


そして、この日はイベントがあるせいか、あっさりカテコ終了。
いや、むしろイベントがあるから、カテコは何度もあるだろうと思っていたのに!
ちょっと、残念でしたが、あとがあるから、引っ張ったら申し訳ないってことでしょうねー。




さて、あとは、ちょっと蛇足。


樋口さんのアイーダ
今回思ったのが、何度も書いた「陽の存在」
どん底まで落ちて、這い上がって…という感じはなくて、どこか明るいです。
そして、渡辺さんのラダメスも、基本的に明るいというか。
悪く言えば、深みがないんですが(^^;


そんなところが、ちょっと似ているというか。
同種の人間という気がしました。


たぶん、それって、演技とかを超えた、役者さん自身の人間性の部分だと思うんですけど。
濱田さんと渡辺さんだと、ものすごい苦悩を抱えたアイーダが何故このラダメスに惚れる?という疑問がでちゃうのです。
でも、樋口さんのアイーダだと、アリかなーって思えたのでした。



鈴木ほのかさんのアムネは、先にも書いたとおり。
私がこうあって欲しいな、と思っていたアムネリスなので嬉しいです。
ちょっと、かわいこぶりっこが過ぎる(特に、スパのシーン)ところはありますが。



有賀さんのメレブは、もう、何も言わないw
確かに、歌がちょっと不安だったりしたけど、私の好きなメレブを演じてくださるのは有賀さんだけなのでw



そんな感じで、今回の観劇。
思った以上に楽しめましたvv
何より、渡辺さんの調子が良かったのが、ヨカッタw