「巷説百物語」

京極夏彦さん著。

妖怪譚かと思いきや、それを利用した仕事人のお話かな?
(たぶん、ちょっと違う…)

京極さんのお話は「嗤う伊右衛門」しか読んだことがなく、妖怪のお話を読んでみたくて、借りてきました。
妖怪さん達はともかくとして、登場人物達に味があっていいなあ…。

あと、なるほど、この漢字をそう読ませますか!という所とかあって、面白い。

あ、お話は勿論面白いです。


短編集になっているのですが、それぞれのお話が程良い長さ。
一気に2編読む…のは、ちょっと疲れます。
1編よんでは、また、続き…。
そんなペースで読むのが私には合っている本でした。


あと、近代に入って、妖怪達にとっては日本は住み難い国になったのかな、と思いました。
この話の中では、すごく、自然に妖怪達が日常に溶け込んでいるので。
もし、現代に舞台を置いたら…たぶん、こんな自然な感じにはならないんじゃないだろうか?

江戸の暗闇の中にこそ、妖怪は似合いそうです。


これが、平安の漆黒の闇…となると、妖怪じゃなくて怨霊になっちゃうから、ちょっと怖いかな(^^;